
函館近郊では数少ない「炭火を使った七輪スタイル」のジンギスカンを19年前から取り入れている店。それと同時に、希少なアイスランド産のラム肉を扱う専門店として知る人ぞ知る存在だ。
ここの常連客から「あったらラッキーメニュー」と呼ばれて愛されてきた裏メニューが、この〆らむカレー。
しかしあまりにファンがいるため、数年前から裏メニューから表メニューに昇格した。
レシピは店主・上村栄さんの自己流。使う野菜は玉ねぎのみで、ブーケガルニを入れてクタクタになるまで炒め、3種類のスパイスでルーの下地をつくり、チャツネを入れて仕上げる。
程よくスパイシーで、ラム肉もさっぱりしているので〆にふさわしい一品。

「最初の頃、あまりに暇だったから昼営業を始めたの。その時に出してたのがこのラムカレーとビーフカレーで。でも昼営業も全然ダメで何ヶ月かでやめちゃったから、カレーも自動的に封印されたんです(笑)」
基本的に、現在もカレーは上村さんの気まぐれなタイミングで仕込むため、表メニューに昇格した現在も「あったらラッキーメニュー」であることに違いはなく、ないことも普通にあるのであしからず。
ちなみに本当の裏のメニューとして時折用意しているのが、キーマカレーとシュウマイ。
余談だが、故・森田芳光がメガホンをとった2009年製作の函館ロケ映画『わたし出すわ』の撮影の際、関係者から出演者とスタッフのロケ弁の注文が入り、事前にリクエストされていた三平汁とシュウマイを撮影現場に届けたところ、主演の小雪に「レシピ教えてほしい」と頼まれて、後日直接会って彼女に教えたというエピソードも。
ただしこのシュウマイもよほど運が良くなければ食べられないので、そのつもりで。

【生らむジンギスカン Ganguro(ガングロ)】
北海道函館市松風町4-6 クリスタルハウス1F
0138-26-8008
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Peeps hakodate vol,142 「秘密のカレー。」より
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