2025.12.08

食べる

「専門店じゃないカレー」がうまい!知る人ぞ知る函館の”秘密のカレー”3選

生らむジンギスカン Ganguro(松風町)

好評で裏から表に昇格した元・秘密のカレー。

『〆らむカレー』(小 770円・大 880円)。バランスのいい辛味・塩味に加えて、ほのかな酸味が効いており、ライスなしのルーのみを酒肴としていただくのもオツ。

函館近郊では数少ない「炭火を使った七輪スタイル」のジンギスカンを19年前から取り入れている店。それと同時に、希少なアイスランド産のラム肉を扱う専門店として知る人ぞ知る存在だ。

ここの常連客から「あったらラッキーメニュー」と呼ばれて愛されてきた裏メニューが、この〆らむカレー。
しかしあまりにファンがいるため、数年前から裏メニューから表メニューに昇格した。

レシピは店主・上村栄さんの自己流。使う野菜は玉ねぎのみで、ブーケガルニを入れてクタクタになるまで炒め、3種類のスパイスでルーの下地をつくり、チャツネを入れて仕上げる。
程よくスパイシーで、ラム肉もさっぱりしているので〆にふさわしい一品。

上村栄さんの実家は弁天町の大黒通りにあった上村鮮魚店。かつてその近くでお食事処『晴れる寧(や)』を営み、そこで常連から好評を博していたのがキーマカレーだった。

「最初の頃、あまりに暇だったから昼営業を始めたの。その時に出してたのがこのラムカレーとビーフカレーで。でも昼営業も全然ダメで何ヶ月かでやめちゃったから、カレーも自動的に封印されたんです(笑)」

基本的に、現在もカレーは上村さんの気まぐれなタイミングで仕込むため、表メニューに昇格した現在も「あったらラッキーメニュー」であることに違いはなく、ないことも普通にあるのであしからず。

ちなみに本当の裏のメニューとして時折用意しているのが、キーマカレーとシュウマイ。

余談だが、故・森田芳光がメガホンをとった2009年製作の函館ロケ映画『わたし出すわ』の撮影の際、関係者から出演者とスタッフのロケ弁の注文が入り、事前にリクエストされていた三平汁とシュウマイを撮影現場に届けたところ、主演の小雪に「レシピ教えてほしい」と頼まれて、後日直接会って彼女に教えたというエピソードも。
ただしこのシュウマイもよほど運が良くなければ食べられないので、そのつもりで。

生らむジンギスカン Ganguro(ガングロ)
北海道函館市松風町4-6 クリスタルハウス1F
0138-26-8008

***
Peeps hakodate vol,142 「秘密のカレー。」より

peeps hakodate

函館の新しい「好き」が見つかるローカルマガジン。 いまだ開港都市としての名残を色濃く漂わせる函館という街の文化を題材に、その背後にいる人々を主人公に据えた月刊のローカルマガジン。 毎号「読み物であること」にこだわり、読み手の本棚にずっと残り続ける本を目指して編集・制作しています。(無料雑誌・月刊/毎月10日発行)

https://www.facebook.com/p/peeps-hakodate-100063637267392/?locale=ja_JP

この記事のキーワードはこちら

SNSでシェアする

  • X
  • facebook
  • line

編集部ひと押し

あなたへおすすめ

エリアで記事を探す

FOLLOW US

  • X