2025.12.07
暮らす
2025年9月には、札幌市が地元企業が開発したボードゲームをふるさと納税の返礼品に採用するなど、関心が高まっています。
さらに、「社会課題」を学ぶためのツールとしてボードゲームを活用する取り組みも。
岩手県盛岡市で開かれた「クマとの共存」をテーマにした研修会です。
盛岡市動物公園zoomo(ズーモ)が製作したボードゲームを通じて、クマが人里に出没しないための対策を考えます。

ZOOMOの荒井雄大さんは「テレビのニュースや新聞などで手に入る情報だと、クマ対策で自分たちにできることはあまりないような印象を持ったり、クマについて事実と異なる生態に関する認識を持つことがあるが、ゲームを通じてクマと環境とのつながりや自分たちの暮らしとクマの暮らしの関わりというところに気づいてもらえる」といいます。

ゲームでは、プレイヤー同士が協力し、クマが暮らしやすい森を育てながら、マチを豊かに発展させます。
その過程で森からクマがいなくなってしまうと、全員が負けになってしまいます。
「クマ対策を自分ごととして考えて行動に移すというところを、このゲームを通じて伝えられるといいなと思っています」

この「クマと僕らの物語」というボードゲームは、 カードを引いたり捨てたりしながら他のプレイヤーと協力してクマが暮らしやすい森を守り、マチを豊かに発展させるゲームです。
ハプニングが描かれたカードがあり、店の前にゴミを放置する「マナーの悪い商店」や、出荷できない作物を畑に置きっぱなしにする「マナーの悪い農家」などのカードが出た場合は、その対策として「清掃」のカードを使って、クマが人里に出没する原因や対策を学びます。
製作した盛岡市動物園では、ボードゲームを貸し出していて、県内外の大学の授業などでも使われているそうです。

10月31日、帯広厚生病院など北海道十勝地方の42の施設が合同訓練を行い、医療従事者らがボードゲームを使って新興感染症が発生したときの対策を再確認しました。
また、住民有志らでつくる札幌市東区防災委員会は、2025年9月に、防火防災について学ぶすごろく形式のボードゲームを製作。
出前授業で訪れる東区の小学校で配布したり、札幌市のホームページから印刷して遊ぶこともできます。
これから起こり得る事態を想定してシミュレーションできるので、さまざまな分野に広がっていきそうですね。
世代を超えて楽しめるボードゲーム、今後の広がりに注目です。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年11月19日)の情報に基づきます。
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