2025.11.30
育む
総合博物館に入ると正面にあるのが、企画展示室。
ここでは2026年1月25日(日)まで、「クジラの化石展-札幌市博物館活動センターのコレクションより-」を展示中です。
「サッポロクジラ」の化石が最初に見つかったのは、2008年10月のこと。
札幌市南区小金湯の豊平川の河原で、市民によって発見されました。
その後10年以上もの長い年月をかけて研究が行われ、約900万年前に存在していた新属新種のセミクジラの一種であることが判明しました。

2025年8月に命名された学名は「メガベリーナ・サッポロエンシス(Megabalaena sapporoensis)」、和名は「サッポロクジラ」です。
セミクジラ科には2000万年ほどの歴史があることが分かっています。
初期のセミクジラ類は全長約5メートルであったのに対し、サッポロクジラは全長約12メートルと2倍以上もの大きさ。
現代のセミクジラ類の大きさは17〜20メートルほどなので、時代の割にかなり大きいことが分かります。
また、約1600万年前から600万年前の期間の化石はこれまでに発見されておらず、まさに“暗黒時代”でした。
そんな背景もあり、約900万年前に存在していたサッポロクジラの化石の発掘は、世界的に見ても間違いなく偉大な発見なのです。
Sitakkeでは、以前の記事でも発見者や研究者にじっくりお話を聞いています。
展示室ではサッポロクジラの頭蓋骨のレプリカのほかにも指骨や鼓室胞の実物化石などがあるので、大昔の札幌に思いを馳せつつじっくり楽しんでくださいね!
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