2025.11.16

深める

海から消えた秋の名物…かつて川を黒くそめた「町の主役」を守る苦渋の決断とは

「今は我慢」かつての姿は…

「シシャモ漁を休むのは、資源を回復させるため、また町に人びとが来ていただくために、今はとるのを我慢してシシャモをまた復活させる」

今シーズンも、シシャモ漁は中止。これで3年連続となります。

むかわ町の漁獲量は、2017年の72トンから激減。
2022年には、わずか65キロ、2千尾に届かない少なさでした。
かつては、町内を流れる鵡川を埋めるほど、シシャモの群れが遡上する光景が、秋の風物詩でした。

庶路川 白糠町 2001年

今では禁じられていますが、当時のエピソードとして、祭りの来場者が教えてくれました。

「鵡川の橋のあたりが、シシャモの群れで真っ黒だった。竿で引っかけてやったんだよ。5個の針を付けたら、シシャモが5匹、釣れた。面白くてやめられなかった」

それほどまでに、昔は本当に“よくとれた“のだそう。

川が真っ黒になるほどのシシャモとは、どんな様子なのか。HBCに貴重な映像アーカイブがあります。地元では、川で捕まえ、シシャモ汁や鍋にする時代もあったといいます。

町にとって、どれだけシシャモが身近だったか…意外な場所でも出会えるんです。
「宝物」復活へ、着実に歩む取り組みも次回の記事でお伝えします。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年10月29日)の情報に基づきます。

HBC報道部

毎日の取材で「気になるニュース」や「見過ごせない事案」を、記者が自分の目線で深掘り取材し、「ニュース特集」や「ドキュメンタリー」を作っています。また、今日ドキッ!の人気コーナー「もうひとホリ」「もんすけ調査隊」も制作しています。最近は放送にとどまらず、デジタル記事、ドキュメンタリー映画、書籍など、多くのメディアで展開して、できるだけたくさんの人に見てもらえるよう心掛けています。北海道で最初に誕生した民間放送の報道部です。

https://www.hbc.co.jp/news/

この記事のキーワードはこちら

SNSでシェアする

  • X
  • facebook
  • line

編集部ひと押し

あなたへおすすめ

エリアで記事を探す

FOLLOW US

  • X