
「本州米」のコメは太陽の光を感じる性質を持ち日が短くなってくる=お盆が過ぎた時期に出穂します。
一方、「北海道米」は太陽の光ではなく積算の温度が一定に到達すると穂が出るように品種改良が進められたため、「積算の温度」次第で収穫スケジュールを大幅に前倒しすることが可能だというのです。
北大大学院農学院の貴島祐治教授は「最初に研究を始めたのは2010年くらい。期せずしてわれわれの研究がこうした環境に偶然マッチした」と話します。
避暑型水稲の導入により収穫時期を前倒しすることで、コメの品質低下のリスクが減るだけではありません。
たとえば、酷暑のなかでの作業を回避できたり、8月~9月に日本列島を襲う台風や害虫の影響も減少できたりすることが予想されます。
さらに、二期作や転作も可能になるのではと期待が膨らみます。
ひとつのコメが品種改良中をして世に出回るまでには10年単位を費やしますが、研究チームは、今後「北海道米」特有の「温度に応じて穂を出す」遺伝子を本州の地域ごとのブランド品種に組み込んで地域のなじみの米として流通させることを目指しています。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年10月3日)の情報に基づきます。
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