
北海道函館市にある、佃煮や塩コンブなどの生産を手掛ける工場。
コンブの生産量日本一のマチで、フル稼働が続きます。
実は、意外な取り合わせが、新たな力になっているんです。
「基準標準ルールを決めて守り守らせることをやっていきましょう」
社員やパートに声をかけ、困りごとを聴き取って回る、鈴木龍也さん(62)。
工場が頼りにする人物です。

といっても、コンブのプロではありません。
あくまでも副業で、出社は月に1回。
本業は、トヨタ自動車北海道の社員なんです。
普段はトヨタ自動車北海道、モノづくりサポートグループで働いている鈴木さん。
「僕も最初、食品関係って畑が違うので、うまくやれるのかなっていう思いがあった」といいます。
「私たちのバイブルでもあるトヨタ生産方式っていうものづくりの考え方は、改めてどの業界にも通用するんだなと感じています」
鈴木さんが伝える「トヨタ生産方式」と呼ばれるノウハウ。
マツモト商品管理部の山本知史部長は「トヨタさんから一貫してお伝えしてもらっているのは、製造工程を川の流れのように、止めることなく流すというような考え方なんですね」と説明します。

大阪に本社を置く「マツモト」の函館工場。
稼働して36年になります。
この企業では、作業の無駄を徹底して省く極意を、鈴木さんから学ぼうというのです。
たとえば塩コンブの製造ライン。
裁断機の向きを以前から90度変えたことで、味つけから裁断までの流れもスムーズに。
作業人数は6人から4人に減りました。
鈴木さんは「毎日同じ仕事をしていると、作業をしている方はちょっとした無駄なことに気づけないというか、それが当たり前の風景になっているというところがある」と話します。
「僕らみたいな第三者がきて、『これってちょっと無駄じゃないですかね、もったいないですよね』って言うと、『あっそうだね』って気づいてくれる」
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