2025.10.26

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「ママ、パパから殴られていたんだ」子ども3人とシェルターへ…証言から考える支援

相談しても「自業自得」と言われると思っていた

咲さんは、ネグレクトの家庭で育ち、親にも頼れませんでした。
たとえ相談しても、自業自得と言われるのではないかと考えたと話します。

そうした中、半信半疑で頼った民間の支援団体で、思いもよらぬ言葉をかけられました。

「気持ちの上では臨戦態勢で支援団体の事務所に入ったんですけれど、第一声、言われたのは『よく来たね、長いことがんばったね』だったんですよね。この人たちに頼ってもいいかもしれないって…」

咲さんがシェルターにいたのは、生活を整えるまでの1か月間です。
この間に、離婚の申し立て、生活保護の申請、子どもの転校、新居探しなど、その度にさまざまな窓口に足を運び、手続きが必要でした。

咲さんは、被害経験を糧にDV被害にあった女性の支援者として現在活動しています。

「家も友達も住み慣れた地域も、すべて手放さなければいけないのは被害者。夫が乗っていたような車を見つけると、走って逃げたくなる衝動に駆られて…。結局は許されて、今まで通りの生活に戻っていく人があまりに多すぎる。この現実に腹が立つ」

HBC報道部

毎日の取材で「気になるニュース」や「見過ごせない事案」を、記者が自分の目線で深掘り取材し、「ニュース特集」や「ドキュメンタリー」を作っています。また、今日ドキッ!の人気コーナー「もうひとホリ」「もんすけ調査隊」も制作しています。最近は放送にとどまらず、デジタル記事、ドキュメンタリー映画、書籍など、多くのメディアで展開して、できるだけたくさんの人に見てもらえるよう心掛けています。北海道で最初に誕生した民間放送の報道部です。

https://www.hbc.co.jp/news/

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