2025.10.23

ゆるむ

いつかなくなる美しさ…北海道の「幻の橋」今季最後の見学ツアー 次は雪と氷の世界に

湖の水位によって姿を現わしたり、消したりする十勝の上士幌町の「タウシュベツ川橋梁」。

秋が深まるなかこの「幻の橋」を巡るツアーに同行しました。
黄色く色づいた林の中を、落ち葉を踏みしめながら進みます。
目指すのは、北海道上士幌町の糠平湖にたたずむ「タウシュベツ川橋梁」です。

連休中日の10月12日、穏やかな湖面には橋の半分がうつる「めがね橋」がみられました。周辺の紅葉も見ごろを迎え、湖面はその姿も映し出します。

タウシュベツ川橋梁

タウシュベツ川橋梁は、80年以上前に造られた旧国鉄・士幌線の鉄道橋のひとつです。
人工の湖である糠平湖が季節によって水位が変わり、姿が見え隠れするため「幻の橋」と呼ばれています。

韓国からの観光客は「本当にきれい、紅葉もあるしめがね橋も見られたし、超ラッキー」と感激の様子。

ひがし大雪自然ガイドセンターの上村潤也さんは「来年4月の雪解けくらいに、真ん中の6つ目のアーチが崩れるのでは。そこが心配です」と話します。

激しく朽ちていく橋。
「いつか見られなくなってしまうのではないか」というはかなさが人々をひきつけます。

東京からの観光客は「はかないけれど力強さも感じて何度でも見たくなる」といいます。

湖畔の林道が通行止めとなるため、この紅葉と橋を楽しめる秋のツアーは10月13日が最終日でした。

今度、近くで橋を望めるのは年明けの冬のツアーです。
ひがし大雪自然ガイドセンターの上村潤也さんは「天気がよいと、氷のバリエーションが豊富で、どこを切り取っても絵になる」と話します。

老朽化と風化で「滅びゆく美しさ」が魅力のタウシュベツ川橋梁。
まもなくやって来る冬には、また違った表情を見せてくれます。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年10月13日)の情報に基づきます。

HBC報道部

毎日の取材で「気になるニュース」や「見過ごせない事案」を、記者が自分の目線で深掘り取材し、「ニュース特集」や「ドキュメンタリー」を作っています。また、今日ドキッ!の人気コーナー「もうひとホリ」「もんすけ調査隊」も制作しています。最近は放送にとどまらず、デジタル記事、ドキュメンタリー映画、書籍など、多くのメディアで展開して、できるだけたくさんの人に見てもらえるよう心掛けています。北海道で最初に誕生した民間放送の報道部です。

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