2025.10.17

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北村匠海さんの演技の振り幅に驚く…「この恐怖からは目を背けてはいけない」 映画『愚か者の身分』試写レポ

この恐怖からは目を背けてはいけない

©2025 映画「愚か者の身分」製作委員会

序盤は、裏社会で生きる若者たちが、日常で淡々と罪を犯す様子が描かれています。
静かに時間が経過するのですが、その裏で何かが動いているような不気味さがあり、気が付くと恐ろしいことに登場人物たちが巻き込まれていました。

渦にのみ込まれるスピードの生々しさがなんとも恐ろしく、胃がキリキリしました。

作品ではそんな裏の世界の恐ろしさを、北村匠海さん演じるタクヤ、林裕太さん演じるマモル、綾野剛さん演じる梶谷の3つの視点から描いています。

3人とも裏社会で罪を犯す「愚か者」でありながら、役者のみなさんの演技が素晴らしく、感情移入してしまって憎めないのです。

©2025 映画「愚か者の身分」製作委員会

マモルはとにかく真っすぐでかわいい。
タクヤを慕い、2人でじゃれ合うシーンは、まるで子犬のよう!守りたくなります。
色々な思惑がひしめく中、マモルとタクヤの純粋な師弟関係に胸が締め付けられました。

©2025 映画「愚か者の身分」製作委員会

梶谷はとても大きな決断を迫られます。
タクヤの先輩ということで、みんなを救うヒーローだと勝手に期待していたのですが、そんなことはありません。情けなくて少し頼りない。でもそこに人の良さが出ています。

私が梶谷だったらどんな決断をするだろう…と一瞬考えましたが、怖いのでやめました。

タクヤをとりまく状況はめまぐるしく変わります。
犯罪に手を染める一方で、後輩に慕われ、悪者になりきれない優しい一面がある。
そんな若者が裏社会になぜ入ることを決意したのか、そして後戻りできなくなった成れの果てが描かれています。

あまりの痛々しさに目を覆ってしまう場面もあるのですが、この恐怖からは目を背けてはいけないような気がしました。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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