大手メーカーの「伊藤園」は、9月から、抹茶製品の19品目を最大で2倍に値上げしました。
本格的な茶道教室や、外国人観光客向けの体験も行っている、お抹茶サロン「wa no cocoro(わのこころ)」でも大きな影響が出ています。
鈴木志保里代表は「稽古に使う抹茶が手に入りにくい状況になっている。本当に死活問題で、抹茶がないと稽古ができない」と教えてくれました。
抹茶を購入できず、知り合いから譲ってもらうことでかろうじて稽古を続けているといいます。
さらに、価格の高騰で、茶道教室の運営も…
「本当は受講料にも反映させたいところだが、なかなか毎月通ってくれる人に急に値上げというのも難しい。いつかは考えなければならない苦しい状況です」
そもそも、人気に応えるために抹茶の増産はできないのでしょうか?
日本有数の茶葉の産地、福岡県の八女市の八女美緑園・江島一信代表に聞きました。
「ここの茶畑に関しては、全部てん茶(抹茶の原料)にした。できるだけ抹茶ブームに乗って、生産量を上げないといけないので。7割くらいは抹茶にシフトしている」と話します。
そもそも、一般的に「緑茶」としてイメージされる「煎茶」や「玉露」と、粉末状になっていて「点てて」飲む「抹茶」は、どちらも原料となる葉は同じです。
こちらの生産者は、単価の高い抹茶のもとになる「てん茶」の割合を3割から7割に増やし、工場をフル稼働。
しかし、茶葉を乾燥させるための「炉」が県内に4か所しかないため、抹茶をこれ以上生産することは難しいのだといいます。
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