できあがるまでの技と完成したあとの美しさで多くの人の心をとらえるあめ細工。
夏祭りで活動する職人をカメラが追いました。
数々の夏の風物詩…そんななかのひとつに夏祭りがあります。
札幌・すすきので開かれた夏祭りの一角にたたずむひとつの屋台がありました。
子どもから大人までみんなを笑顔に変えるのは、クマに、クリオネ、カブトムシ…生き物をかたどった「あめ細工」です。
「恐竜!あいよ!」
リクエストに答えるのは、あめ細工職人の小笠原豊さん。この道、21年。
色をつけ、温めた水あめがみるみるうちに生き物に。
命が吹き込まれていきます。
見ている人たちからは「すごいすごい!!」と歓喜の声。
短い夏の北海道をめぐる屋台。
その技に魅了された人たちの表情を見たときに、小笠原さんは喜びを感じるといいます。
「昭和のものが好きだった」という小笠原さんは元々は駄菓子店を営んでいました。
「あめ細工はどうしても職人がいないから、興味を持ってはまっていった。練習はね、人に負けないくらいしていますよ」
目の前には瞬きもしないほどじーっと小笠原さんの手先に見入る子どもたちの姿が。
「みんな真剣な顔してみてくれていますよね、ほんと幸せな職業ですよね」
そう話す小笠原さんは、とても優しい笑顔です。
「夏の思い出として一緒に残していただければいいかなと思っています」
どうぞ、と手渡したとき、子どもたちからももっと笑顔が弾けます。
「作ってくれてありがとう」
うれしさのあまりぴょんぴょん飛び回ったり、はやくお父さんお母さんに見せたくて駆け出していく子も。
みんなを笑顔にする造形美。
去りゆく夏に甘い思い出を残していきました。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年8月28日)の情報に基づきます。
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