2025.09.26
深めるはーいみなさん、ごきげんよう!満島てる子です。
Happy Pride!
先日の9月13〜14日(土日)、さっぽろレインボープライドが開催されました。
2024年まで実行委員を務めた、LGBTQ当事者/支援者たちがお互いの存在を讃えあうために開催されている、1年に1度のイベント。
今回はひとりの当事者、そしてドラァグクィーンとして、司会やショータイムへの出演というかたちで協力させてもらったの。
ステージの上から見る、コミュニティの仲間たちのたくさんの笑顔。
あたしはそれを感慨深い気持ちで見つめていました。
ただ、こうしたプライドパレードのような瞬間に、笑顔でいることがもしできたとしても。
当事者たちがいつもそう、自分らしく幸せにいられるわけではありません。
なんなら辛い顔、苦しい顔を人知れずしている場面の方が、どうしても多いんじゃないかしら。
それほどまでにこの社会の「居心地の悪さ」は、性的マイノリティにとって深刻なものなのよ。
今回のお手紙は、その「居心地の悪さ」にずっと苦しんできた人からのもの。
どうかご紹介させてください。
Beniさん、お手紙どうもありがとう。
そしてこれまで、よく生きていてくれたね。
よく生きて、このお悩み相談室を見つけ、お手紙を送ってくださったね。
あなたの歩んできたであろうこれまでの道、そこで経験したであろう様々な悲しみや苦しみを、同胞としての愛ですべて受け止めたいなと。
そんな気持ちを、メッセージを読んだ瞬間から、あたしはどうしても抱かざるにはいられませんでした。
しんどいどころでは済まなかったはずです。
望まない性体験を経ることで、自身のセクシュアリティを自分で疑い、否定し、それでもどこか「おのれらしさ」を信じずにはいられないという、重たいジレンマのなかにひとり放り出されるというのは。
そんな日々を、ずっと送ってきたというのは。
「満身創痍」であって当然ですし、なんなら人によってはサバイブしきれない状態に追い込まれてしまうことだって考えられます。
Beniさん、あなたが生きることをあきらめないでいてくれて、本当によかったわ。
ひとりのコミュニティの仲間として、心からそう思うの。
ちなみに、この手のジレンマを抱える人は、Beniさんひとりに限ったものではないでしょう。
少なくない数の性的マイノリティたちが、異性愛中心主義的な社会のなかで、どう振る舞えばいいのか、そもそも自分とは誰なのかについて、悩み、苦しみ、ときに他者から虐げられることになっているのを、あたしはひとりの当事者としてずっと見てきました。
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