2025.09.21

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麻痺する右半身が愛おしい…左手のフルート奏者「アドバンテージをもらった」体の対話

今は、右半身が愛おしい

長沼町にアートヴィレッジを建てた理由のひとつは、フルート製作者の山田和幸さんの存在です。
左手だけで演奏できるフルートを作ったのは山田さんでした。

山田さんは「速くいろんな音が出るのも技術の1つだが、だんだん音がとっても音楽的な形で良くなっている」と話します。

この日、新たな発見がありました。
右手がフルートの穴をふさぎ、音が出にくくなっていたのです。

「正直ラッキーだったと思っています。この体になったことの方が。一般的には、障害を持つことはハンディキャップと言われるかもしれないが、アドバンテージをもらったと思っている」

「健常」と「障害」。
自身の中にある2つの違う感覚を受け入れ、排除せずに対話する畠中さん。

「今は、右半身の方が愛おしいですよ。できないから。右半身を頑張ろうねって言っている左も尊いし、一生懸命できることを頑張っている右も尊いじゃないですか」

アートヴィレッジでは野菜の販売とアート活動を一体としたイベントを予定していて、音楽と農業の対話が生まれそうです。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年8月2日)の情報に基づきます。

HBC報道部

毎日の取材で「気になるニュース」や「見過ごせない事案」を、記者が自分の目線で深掘り取材し、「ニュース特集」や「ドキュメンタリー」を作っています。また、今日ドキッ!の人気コーナー「もうひとホリ」「もんすけ調査隊」も制作しています。最近は放送にとどまらず、デジタル記事、ドキュメンタリー映画、書籍など、多くのメディアで展開して、できるだけたくさんの人に見てもらえるよう心掛けています。北海道で最初に誕生した民間放送の報道部です。

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