松田裕輝さんは5人兄弟の二男。
両親の離婚で、母子家庭で育ち、いつもお腹を空かせていたといいます。
「小さいころ、お金が無かったのでおやつを食べることができなかったんです。梅干しとか海苔とか、味噌とか紅ショウガとか…冷蔵庫にあるものをひたすら漁って食べていました」
だからこそ、松田さんの駄菓子店には、独自のシステムがあります。
拾った“松ぼっくり”を5つ持ってくると“1ぼっくり紙幣”と交換。
そして、“1ぼっくり”で、駄菓子1つと交換できるのです。
“お金がなくても、子どもたちは楽しめる―”。
そんな松田さんの思いが込められています。
「目標は寂しい子どもたちを減らしていこう、いいコミュニケーションを取れるお兄さんたちでいられたらいいな…と思っています」
駄菓子店兼Barを営む松田さんの本業は、内装業です。
仕事を始めるきっかけは、2024年に亡くなった父の姿でした。
「父親が内装をやっていて、14・15歳のときに手伝いをしていたんですよ。カッコいいと思って、建築系の高校に入学したんですけれど…」
松田さんのもとで働く人の中には、高校を中退した若者もいます。
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