2025.09.06

暮らす

「避難所の臭い」は災害時のストレスに…“空気の防災”に新換気システム

災害などの有事の際に脅威となるのが火災による煙や感染症といった「空気の危険」です。
札幌の企業が国内発の換気システムを開発しました。

避難所での「臭いのストレス」軽減も期待されます。

【特集】“じぶんごと”防災

避難所でストレスになる「臭い」の問題

実験では、ケースの中に充満した煙が、スイッチを入れると20秒ほどできれいな空気に変わります。

防災製品などを販売する札幌市の企業が名古屋大学と共同開発した国内初のシェルター用換気システムです。

国は、自然災害や国際情勢の悪化による武力衝突を想定し、地下シェルターの整備を推進しています。
しかし国内のシェルター普及率はわずか0.02%ほど。
シェルター用の換気システムも海外製に依存しているのが現状です。

プロテクトアーツの小熊正輝社長は「海外製のものを購入しましたが、納品までに3~4か月かかるのが当たり前、有事の時や非常時に購入したい場合に問題になる。日本で必ず作らなきゃいけないと思っていた」と話します。

開発した換気システムでは、空気中に漂う感染症などのウィルスから有毒ガスや放射性物質まで、汚染された空気をキレイにすることができるといいます。

災害時の避難所などで使用することができます。

「避難所では汗や排せつ物、臭気が大きなストレスの要因になる。避難生活に伴う健康リスクや災害関連死が多く取り沙汰されているが、改善に大きく貢献できると思う」

現在は、世界初の一酸化炭素を除去できるフィルターを開発中で、今後は火災の現場などで役立てたいとしています。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年8月20日)の情報に基づきます。

HBC報道部

毎日の取材で「気になるニュース」や「見過ごせない事案」を、記者が自分の目線で深掘り取材し、「ニュース特集」や「ドキュメンタリー」を作っています。また、今日ドキッ!の人気コーナー「もうひとホリ」「もんすけ調査隊」も制作しています。最近は放送にとどまらず、デジタル記事、ドキュメンタリー映画、書籍など、多くのメディアで展開して、できるだけたくさんの人に見てもらえるよう心掛けています。北海道で最初に誕生した民間放送の報道部です。

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