2025.08.30
育む実家から青森市内中心部まではそう遠くないので、夜ごはんは家で済ませてから出発しました。
これも夏休みならでは。
ごはんを食べてから暗い街へ出かけるって、それだけでなんだかワクワクした記憶があります。
「今日はいつもより遅く寝てもいいよね!?夏休みだもんね?帰ってきたら外で花火できるよね!?」
いいけど…、花火の前にねぶた…。
「ねぶた」はその美しさを競いながら、多くの曳き手(ひきて)によって道路の上を回ったり、沿道のお客さんの「こっちこっち~!」と言う声に答えて目の前まで迫ってきたり、滑るように動いたりもします。
大型ねぶたは大きいもので、幅9m、奥行き7m、高さ5m。
夜の街に大きく色彩豊かに浮かび、躍動感たっぷりに約2時間、市内をパレードします。
目の前でみるそれは相当の迫力。
はじめてねぶたに近くで睨まれた人は体が固まってしまうほど。
何度見ても圧巻です!!!
青森市で生まれ育った私にとって、夏といえばこのねぶた祭り。
祖母や親戚と座敷席に座って屋台グルメを味わいながら眺めたり、父と姉とねぶたの衣装を着て、輪の中から祭りを盛り上げて楽しんだり。
高校3年間は放送部で、櫓の上からねぶた祭りの歴史やその年のねぶたの紹介などをするアナウンスの仕事の手伝いも経験しました。
さて、こうちゃんは…。
市内中心部に着いて沿道の席に座ると、「ねぶた、まだ来ない?」「どっちから来る?右?左?」とソワソワ。
どんどん近づいてきて大きくなる太鼓や鐘、笛の音にも怖がることなく、でも落ち着かない様子で待っていましたが…。
私の父が「ラッセラ~!ラッセラ~!」と大きな声で叫ぶと、ニヤニヤしながら立ち上がって、負けじと大きな声で「ラッセラ~ラッセラ~!!!!!」
まさか叫ぶとは思わず、私はびっくり。
父は昔から「やめて!恥ずかしいから!」と母に止められても、囃子に合わせて沿道から大きな掛け声をかけ、周辺に座る人からも注目されていました。
「もつけだものな…」と祖母は言っていました。
「もつけ」とは、津軽弁で「お調子者」という意味。
こうちゃんも、“もつけ”だ…。
はしゃぐ姿が、じじにそっくり。
そういえば、両親と並んでねぶた祭りを見るのも、考えてみたら子どものころ以来です。
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