例えばこちら。
黄色と黒の模様も大きさもオオスズメバチに似ていますが、これはトラフカミキリというカミキリムシの仲間です。スズメバチに似せることで敵から身を守っているようです。
そして森にはこんな虫もいます。
こちらも見た目はスズメバチにそっくり!
これはキタスカシバという虫で、実はチョウ(ガ)の仲間なんです!
初めてみた時は絶対スズメバチだと思い、すっかり騙されました。
また森にいるとこんなシーンにも出会うことがあります。
「スズメバチ」と検索すると危険な一面だけが紹介されがちですが、実は捕食側であることで生態系のバランスを取る役割も果たしていたり、死んだ後、他の生きものたちのエサになったりしています。また春先にたった1匹の女王バチがコツコツと巣を作っている様子を見ると危険なことがわかっていても応援したくなります。
ダニもスズメバチも危険な要素はたくさんありますが、知ることで対策や適切な距離を知れば安心です。
ちなみに、夏休み中に開催したイベントで「昆虫シール」を配ったところ、12種類あるうちでオオスズメバチは3位でした!危険な反面、知名度もあるので、意外に人気はあるようです。
これから涼しくなって散策しやすい時期になりますので、秋の森も楽しんでください!
連載「森に行こう! ~身近な自然におもしろさが詰まっている~」
文:森の住人 KENTA
国営滝野すずらん丘陵公園 自然環境マネージャー。1978年札幌生まれ京都育ち。約6年間のサラリーマン生活を経て、森についての知識・経験ゼロの状態で滝野の森ゾーンの担当になり、様々なイベントの企画や広報、森づくりなどを担当。公園内にヒグマが侵入した際は専門家と一緒に現場の最前線で調査を担当。滝野の森staffXにて監視カメラを使った野生動物たちのリアルな様子などを発信中。
※掲載の内容は記事執筆時(2025年8月)の情報に基づきます。
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