2025.08.26
深める人はすぐ、自分の失敗や罪を嘆き、悲しみ、許されたいと願いながら涙を流します。
でもね、そうやっておのれの欠落感を吐き出したところで、何もなかったことになる世界ではない。
足りないのなら埋めようと、みずからを振り返って人格形成に努める必要があるし、散らかしてしまった諸々というのは結局、自分で片付けなければどこだって綺麗にはならないんです。
学校というのは実はその点、比較的優しいところです。
社会では、不誠実な行為をはたらいてしまった人間は、場合によってはその環境から遠慮なく放逐されます。
でも、学校は違う。
誰かに不義理を行なってしまったとしても、変わらずあなたを受け入れ続け、その登校を待っています(それが呪いに変わっちゃうパターンも、時にはあるんだけれどね)。
あなたが自分のやったことに自分でケリをつける、そんなチャンスを、学校は作り続けてくれているのです。
なので、にねんせいさん。
あたしあなたには、これからも学校に通い、その中で「自分ができること」を考え続け、試し続けることをオススメします。
それが、あなたが今お友だちのためにできること、かつすべきことなんじゃないかしら。
自分のやってしまったことは、無くなったりはしないけれど。
大切な人と一緒にいるために、自分がそこから変わっていくことは、きっとできるはず。
にねんせいさん、あなたはきっとこれから、今回の出来事をもとに、ひとまわり大きく成長できることでしょう。
あたしはそう信じてる。
にねんせいさんが、いつか"さんねんせい"になり。
親友や、親友の大切な人たちと一緒に、みんなで笑って素敵な卒業式をいつか迎えられるようにと、北海道は西創成の地から祈り続けようと思います。
というわけで、今回は思春期まっさかりの読者さんから、素直でピュアなお手紙をいただき、友情というテーマについて、できることあれこれを一緒に考えてみました。
にしても、もう自分の10代が15年前になってしまっているとは…。
時の流れは恐ろしい。
ただ、ここで書いたことは、何十代にもきっと当てはまることなんじゃないかなぁ。
ひとつ歳をとったタイミング。
自分も、大切な人たちと一緒にいるために。
バウンダリーを大切にすること、自分で自分の好意に責任を取ることを、意識し続けようと思います。
ではでは皆さん、また次回。
Sitakkeね〜!
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文:満島てる子
イラスト制作:VES
編集:Sitakke編集部あい
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満島てる子:オープンリーゲイの女装子。北海道大学文学研究科修了後、「7丁目のパウダールーム」の店長に。 2021年7月よりWEBマガジン「Sitakke」にて読者参加型のお悩み相談コラム【てる子のお悩み相談ルーム】を連載中。お悩みは随時募集しています。
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