2025.08.26
深めるでも正直ね、にねんせいさんもお友だちも、今とてもいい経験をしているんだなって、ちょっとだけ人生という旅の先を行っている身としては、この手紙を読んでしみじみ思ったのよ(こう書いてしまうと「自分たちは今苦しいのに、なにを上から冷静に言ってるんだ!」と反発されてしまうかもしれないけれど)。
誰かの大切にしたいもの・人・感情を踏みにじってしまったり、踏みにじられたときに過剰に反応しすぎてしまったり。
人は長い生涯の道のりのなかで、そんな経験を何度も繰り返しながら前に進んでいきます。
そして、その繰り返しのなかで「自分と他人との間には、互いに心地よく過ごすために守るべき"境界線"(バウンダリー)があるんだ」ということを、徐々に学んでいきます(学べていないんだろうなぁって人も、残念ながら腐るほどいるんだけどね)。
境界線を大切にしながら、相手との関係性を作り、続けていくこと。
このことは、トライアンドエラーで成り立つ側面もあります。
そして、にねんせいさんとお友だちの今回の出来事は、そのトライアンドエラーのわかりやすい例だったんじゃないかしら。
少なくともあたしはそう思うの。
にねんせいさんの場合は、まず親友の恋心を察知し、そこに踏み入らないよう振る舞うべきだったでしょう。
それに加えて、「一緒に帰ってもいい?」と相手の意思を確認したり、他者の本気のロマンスを「仲良しぃ!」なんて気楽にいじらないようにしたりと、きっとその場でいろんな配慮ができたように思います。
対して、あなたの親友にも同じように、できることはきっとたくさんありました。
「ごめん、この人とふたりきりになりたいから、今はそっとしておいて」と、自分の境界に触れていることをあなたにひそかに伝えるとか。
難しいのであれば別の機会を待ち、おのれを守り保つよう気持ちを切り替えていくとか。
それに「最悪最悪最悪最悪!」などと、にねんせいさんを攻撃するようなメッセージを送ることは、そもそもしなくてよかったはずなんです(本当にあなたのことが嫌いなら、何も言わずに離れればいいだけなんですから)。
そう、バウンダリーという考え方からいえば、にねんせいさんもお友だちもきっと今回はいい勉強をしたんだと思う。
いや、気づいていなかったかもしれないけれど、今回の出来事から学べること・学ぶべきことが、にねんせいさんたちにはたくさんあるんだと思うの。
あなたたちは若くて、繊細で。
だからこそ、吸収できることもたくさんある。
若芽のうちに、その幹を太く丈夫にしていくためのいい栄養を、いろんな出来事のなかに見出すこと。
それがきっと大事なんだろうなぁと、相談を受けた身としては勝手にそう思ったりしています。
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