2025.08.27

みがく

「演じることを愛してほしい」舞台で活躍する俳優と、演劇未経験者が一緒に学んで見えてきたもの【実践レポ④】

札幌の「ジョブキタ北八劇場」で開かれている演劇ワークショップ。
HBC演劇エンタメ研究会(略してエンケン)会長の堰八紗也佳(せきはち・さやか)アナウンサーが、「表現の幅を広げたい」と、自ら志願して参加しています。

演劇に熱い思いを向ける人々の思いとは。演劇を学ぶことで、何が見えてくるのか。
堰八アナとSitakke編集部IKUがシリーズでお伝えします。

第1回からワークショップでの驚きや難しさをお伝えしてきましたが、今回はいよいよオーディションです。

いよいよオーディション!

エンケン会長で、HBCアナウンサーの堰八紗也佳です。

前期ワークショップの最終日からオーディションまでは10日ほど空き、参加者全員がそれぞれ自主練習を重ねる時間になりました。

成長をオーディションで見せられなければ、合格できるはずありません。

ワークショップに参加していた、演劇ユニット「ELEVEN NINES(イレブンナイン)」の俳優・梅原たくとさんに、アドバイスをいただきました。
「セリフを分析することで、間や緩急、声の大小・強弱をどうするか計算できる」といいます。

第2回の記事でお伝えしたスローモーションのトレーニングでも、梅原さんは納谷さんから「一人でやってみて」と指名され、ほかの参加者のお手本となっていました。すでに舞台で活躍している俳優が参加していることも、驚いたことのひとつです

私は台本とにらめっこし、セリフひとつひとつから考えられる背景をあぶり出し、紐解いていきました。寝ても覚めても、仕事中も、頭の片隅に演劇があり、悪夢を見そうな勢いでした(笑)

そしてオーディション当日。待ちに待ったこの日が来たというような、楽しみな気持ちになっていました。自分なりに考えて練習してきた成果を、早く講師の納谷真大(なや・まさとも)さんに見てもらいたい。そして、この緊張感から早く解放されたい…!

講師の納谷さん

前期ワークショップを客観的に振り返ってみると、これまでの私はいつも自信がなく不安な様子でした。私のオーディションでの目標は、緊張せず自信を持って自分らしく演技すること。

会場に集まった参加者を前に、納谷さんから20分ほど、オーディションの合否に関する思いを語る場面がありました。
「今回の舞台にハマるかハマらないかなんです。この人に合わせた脚本を書きたいなと思わせる方もいますよ。でも今回のオーディションではすでに脚本がある。性別・年齢・役者としてのキャリア、いろんなことがプラスにもマイナスにも働きながら、全体とのバランスを見て決めていきます」

納谷さん自身、これまで数えきれないくらいオーディションに落ちている経験や、「通行人Aならやらない」とプライドを持って出演を断った若い時代の経験もあり、参加者の思いが痛いほどわかっています。
だからからこそ、このオーディションに通らなかったからと言って演劇を諦めないでほしい、演劇を続けてほしいという気持ちが伝わってきました。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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