2025.08.21
深める過去5年間、札幌市の高齢者配食サービスを利用した人の月平均の推移です。
高齢化の進行とともに、利用者は年々増え、2024年はひと月で2400人が利用しています。
一方、配食の委託事業者は年々減少しています。
しかし、市から払われる『ライフデリ手稲店』への委託料は物価高騰が続く中、2024年から6円しか上がっていません。
「私の店はまだそんなに規模が大きいわけじゃないけど、それでも1週間で50~60キロの米を使っている。月にすると200~300キロぐらい使ってますけど値段が倍になっちゃっていますので…」
年金で暮らす高齢者のことを考えると、急に値段を上げられないのが現実です。
「この事業を疲弊するからやめたとかっていう風にはならないですよね、これだけ需要があると」
多くの利用者に少ないスタッフで配達するため、会話の時間を減らすなどでの効率化を余儀なくされています。
物価高と人手不足。
さらに利用者の増加が見込まれる状況で、事業者の負担がさらに増えるのは確実です。
社会福祉が専門の淑徳大学・結城康博教授は、「自治体は物価高騰に合わせて補助金を引き上げ、委託事業者が衰退しないような対応をすべき」と話します。
委託事業者が減少しているのが事実です。しわ寄せにならない構造を考え直さなければなりません。
連載「じぶんごとニュース」
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年6月27日)の情報に基づきます。
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