2025.08.21

深める

高齢者の食の楽しみと見守りまで担う「配食サービス」 事業者負担は物価高で拍車も

過去には「安否確認」をせずに死亡した例も…

この配食サービス、札幌市が業者に委託する事業もあります。

しかし2024年6月、札幌の中央区の業者が、安否確認を怠り、利用者が死亡状態で発見されたことがありました。

配達員が80代の女性の家を訪れたのに、応答がない…。
本来は緊急連絡先に連絡することになっていたのですが、配達員は連絡せず弁当をドアノブにかけて去りました。

翌日、別の配達員も弁当をドアノブにかけたまま去り、その日の夜に女性の家族が倒れているのを見つけて、病院に運ばれましたが死亡が確認されたのです。

この問題が起きて以来、安否確認などが徹底されていますが、いま別の問題で業者の負担が増えてきています。

物価高も重なり…サービスの現場は

『ライフデリ手稲店』のオーナー、清野秀明さんがその実態を教えてくれました。

「今はお米やガソリン、人件費などの方が上がっているので、お客様が増えてもそういうところはちょっと大変だなと思うところ」

店では、札幌市からの事業委託も受けていて、市からの委託料は1食424円。

事業者は利用者が支払う500円と合わせて924円で食材の調達から調理、配達、そして安否確認まで行います。

HBC報道部

毎日の取材で「気になるニュース」や「見過ごせない事案」を、記者が自分の目線で深掘り取材し、「ニュース特集」や「ドキュメンタリー」を作っています。また、今日ドキッ!の人気コーナー「もうひとホリ」「もんすけ調査隊」も制作しています。最近は放送にとどまらず、デジタル記事、ドキュメンタリー映画、書籍など、多くのメディアで展開して、できるだけたくさんの人に見てもらえるよう心掛けています。北海道で最初に誕生した民間放送の報道部です。

https://www.hbc.co.jp/news/

この記事のキーワードはこちら

SNSでシェアする

  • X
  • facebook
  • line

編集部ひと押し

あなたへおすすめ

エリアで記事を探す

FOLLOW US

  • X