2025.08.23

暮らす

余命2年と宣告され、妻と一緒に向かったのは「人生会議」 自分の最期に大切なものを、3つ選ぶなら

がんが見つかり、医師から余命2年ほどと宣告された81才の男性。
妻と一緒に、札幌の病院で開かれたイベントに参加しました。

ACP人生会議)を実践するためです。

ACP(エーシーピー)とは、アドバンス・ケア・プランニングの略で、将来の医療やケアについて、患者本人とその家族、近しい人、医療やケアチームが繰り返し話し合いをして、本人による意思決定を支援する取り組みのことです。
その取り組みの内容から、「人生会議」とも呼ばれています。

超高齢社会を迎えた日本において、本人の希望に沿った医療やケアを受けることができる患者は、想像しているより多くありません。

どこで最期を迎えたいですか?

内閣府のアンケート結果によると、「最期を迎えたい場所」について、約55%の人が「自宅」と回答しています。

平成24年度 高齢者の健康に関する意識調査(内閣府)

しかし、実際には、81%の人が病院で最期を迎えている実態が浮き彫りになっています。(厚生労働省より)

医療経済研究機構:要介護高齢者の終末期における医療に関する研究報告書より

こうした現実に、患者本人が理想の最期を遂げるために、家族や医療関係者などがどのように寄り添っていくかが、これまで以上に大きな課題となっています。

「ACP(人生会議)」の本来の目的は、尊厳ある生き方の実現。

いわば「終活ノート」の一部のようなものですが、患者本人の想いを家族や医療関係者と共有しておくことが重要なポイントです。

患者自身が思い描く“最期”は、時間が経つにつれて変化していくことがあるので、繰り返し「ACP」をしておくことも大切です。

もしも、患者が自ら意思決定できない事態に陥ったとしても、「ACP」を通して情報を共有しておくことで、「本人ならこうしたいと思う」と、家族が治療やケアを決定できる大きな情報源となっています。

「ACP」を実践しておくことで、患者のみならず、その家族にとっても後悔のない選択ができるのです。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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