2025.08.28

暮らす

ウニ、カニ、ホタテ…北海道が誇る「海の幸」に危機 海の中で起こっている、大きな変化【気象予報士が解説】

まとめ

最近、「日本で漁獲量が減っている」というニュースを耳にすることがありますが、世界全体で見ると、漁獲量はむしろ増えているようです。

日本で漁獲量が減っているのは単純に温暖化の影響だけではなく、漁師の高齢化や人手不足、魚の獲りすぎなど様々な原因が重なっていると言われています。

日本と世界の漁獲量の推移(水産庁「漁業・養殖業の国内生産の動向」「世界の漁業・養殖業生産」をもとに筆者作成)

日本ではピークとなる1980年代と比べると、およそ3分の1まで減っています。

そこで日本では、2020年に「水産資源の管理」などを盛り込んだ新しい漁業法がスタートしました。新たに漁獲量に制限を設けるなど、将来にわたって資源を守り、安定して魚を獲れるようにするための動きが進んでいます。

私たち消費者もできることがあり、たとえばMSC「海のエコラベル」がついた魚介類を選ぶことで、地球の環境に配慮した漁業を応援することができるんです。

近くのスーパーでMSC「海のエコラベル」がついた魚を買ってみました!
水産資源や環境に配慮し、適切に管理された漁業で獲られたことを証明するマークです。

毎日の買い物や食卓で、少しだけ未来の海のことを思い出してみるだけでも、これからの地球を守っていく力になるかもしれません。

最終回となる次回は、「地球温暖化とオホーツクの流氷」について取り上げます。

北海道にやってくる流氷はただの冬の風物詩ではなく、北海道の冬の気候に影響を与え、海の恵みを運んでくる大切な役割があるんです。

まずは知ることが、地球温暖化を緩やかにするための最初の一歩となります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね!

連載「気象予報士コラム・お天気を味方に
特別企画:地球温暖化と北海道の話~「日本の気候変動2025」を紐解く~

文: HBCウェザーセンター 気象予報士 篠田勇弥
札幌生まれ札幌育ちの気象予報士、防災士、熱中症予防指導員。 気温など気象に関する記録を調べるのが得意。 趣味はドライブ。一日で数百キロ運転することもしばしば。
HBCウェザーセンターのインスタグラムでも、予報士のゆる~い日常も見られますよ。

編集:Sitakke編集部IKU

※掲載の情報は記事執筆時(2025年8月)の情報に基づきます

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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