2025.08.28

暮らす

ウニ、カニ、ホタテ…北海道が誇る「海の幸」に危機 海の中で起こっている、大きな変化【気象予報士が解説】

海が「酸化」する!?

海の温暖化と一緒に知ってほしいのが「海洋酸性化」という言葉です。

「地球温暖化」に比べてあまり聞きなじみがない言葉ですが、実は、私たちの将来の食卓や生活にも関わる大きな問題なんです。

海の表面付近の水は弱アルカリ性(㏗8.1くらい)ですが、近年は大気中に二酸化炭素が増えるとともに、海の中に溶け込む二酸化炭素の量が増えて、海水が少しずつ酸性側に近づいてきているのです。

ちなみに、札幌市の水道水はほぼ中性の㏗7.2。二酸化炭素がたくさん溶け込んだ炭酸水は弱酸性の㏗5.0前後です。

この変化は、目に見えるものではありませんが、貝やカニ、サンゴなど、殻や骨格を持つ海の生き物たちにとっては深刻な影響があります。

私たちになじみ深いホタテやウニ、カキ、カニなど、殻を持つ生き物は、海が酸性側に傾いてしまうと成長が遅れ、うまく育たなくなることが危惧されています。

これは北海道の海でも例外ではありません。実はこの「海洋酸性化」は冷たい海ほど進みやすいことがわかっています。

冷たい海流の影響を受けやすい北海道の海では、「海洋酸性化」の影響をいち早く受けて、漁業や私たちの暮らしにも影響が及ぶかもしれません。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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