2025.08.14

暮らす

「何で話わかんねぇんだ」カスハラ現場で続くソフト・ハードの試行錯誤とは

コールセンターでは「対策」システムを導入

道内約80の企業から委託を受けて、コールセンターを運営する会社「ビーウィズ」。
札幌のオフィスでこの会社が開発した「カスハラ」対策システムのデモンストレーションが行われました。

「美容液が届いたけど欲しいのは化粧水なの。まず謝罪しなさいよ。今すぐ持って来てよ」
「申し訳ございません」

コールセンターでのやりとりが瞬時にテキスト化され、クレームに繋がる発言は、赤字で表示されます。

「だからあんたじゃ話にならないの。上司に代わって」
「申し訳ございません、このまま少々お待ちいただけますでしょうか」

「お疲れ様でした。僕のほうからかけ直しますので、かけ直しのご連絡をしてもらえますか」

この「OmniaLINK」というシステムにある「キーワードアラート機能」で、特定のキーワードが出てきたら文字が赤く表示され、客とオペレーターの間で何が起きているか、管理者はリアルタイムで把握することができます。

ビーウィズの長澤祐介部長は「画面で一目で今の状況が分かるということで、よりフォローが早くなったのが一番いい点」と話します。

「オペレーターのメンタルという意味では、会話の終了したあとの面談とかフォローも重要な部分と思っている」

カスハラ体験者「マニュアルが必要」

こうした企業側の「カスハラ」対策に、病院の検査部門でたびたび患者から暴言を受けたという男性が実態を答えてくれました。

「やはりマニュアルが必要なのかなと。これぐらいで言っても、取り合ってもらえないんじゃないかと思うことが問題かと。基準があればまずは判断しやすい」

「カスハラ」から従業員やスタッフを守るため、企業側にはソフトとハードの両面で試行錯誤が続いています。

連載「じぶんごとニュース

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年6月19日)の情報に基づきます。

HBC報道部

毎日の取材で「気になるニュース」や「見過ごせない事案」を、記者が自分の目線で深掘り取材し、「ニュース特集」や「ドキュメンタリー」を作っています。また、今日ドキッ!の人気コーナー「もうひとホリ」「もんすけ調査隊」も制作しています。最近は放送にとどまらず、デジタル記事、ドキュメンタリー映画、書籍など、多くのメディアで展開して、できるだけたくさんの人に見てもらえるよう心掛けています。北海道で最初に誕生した民間放送の報道部です。

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