2025.07.05
暮らす価格高騰はコメ以外の食料品や光熱費などにも及んでいます。
コロナ禍で広がった『子ども食堂』にも、この物価高を乗り切るための工夫を余儀なくされています。
札幌郊外の住宅街にあるカフェ「オリーブ」に集まってきた子どもたち。
週に2回の『子ども食堂』です。
あたたかいご飯をひとくちほおばると笑顔がこぼれます。
親子連れを中心に多い日は約130人が訪れる食堂。
子育て世代の共通の悩みはやはり“物価高”です。
4人の子を持つ利用者は「コメも10キロで今まで買ってたのを5キロで小刻みに買うようにしている」と話します。
食料品だけではなく「一番物価高を感じているのはおむつ。長女の時は1枚確か20円台だったのに、もう下手したら30円台」と話す利用者も。
このカフェでは、コロナ禍をきっかけに弁当の宅配や子ども食堂を始めました。
18歳未満の子どもには無料で、大人には1食200円から300円で提供しています。
市の補助金や子ども食堂向けの政府備蓄米の交付も受けていますが、それでも物価高騰の影響は避けられません。
カフェの三浦皇主郎さんは「子ども食堂を始めた3年前に比べて、食材・光熱費は大体1.5倍くらい多くかかっているのではないか」と話します。
今まで使っていなかった野菜なども利用してなんとかしのいでいます。
この日のメニューは豚丼。
鍋で豚肉と煮込んでいるのは大きめに切った大根です。
食べ応えをアップしつつ、利用者の負担額を増やさずに提供できるよう工夫しています。
「カレーライスの中にも大根を入れたり、安くて大きい野菜はすごくありがたい」
地域の人たちにとって、家族や友人とのコミュニケーションの場にもなっている『子ども食堂』。
シェフの三浦さんはできるだけ長く活動を続けたいと話しています。
「家庭それぞれにいろんな課題がある。課題の一助になればいいなと思うので、どんな方々でも利用してもらえたら」
連載「じぶんごとニュース」
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年6月5日)の情報に基づきます。
パートナーメディア