学校には、部活動もあります。
放課後の時間、ある教室からはサックスの演奏が聞こえてきました。
吹奏楽部のメンバーは、先生1人と生徒1人。
生徒と一緒に演奏していたのは、北海道朝鮮初中高級学校の卒業生でもある、金妙香(キム・ミョヒャン)教頭、27歳。在日3世です。
妙香先生たちが着ているチマチョゴリは、学生時代に研修などで祖国に行ったとき、平壌で仕立てたものだといいます。
日本で買ったお気に入りの布を持っていき、作ってもらうんだとか。
卒業生の中には、日本の高校や大学に進学する人もいます。
妙香先生は東京の朝鮮大学校に通ったあと、この学校に教員として戻る道を選びました。
そこに、ある思いがあります。
「朝鮮学校が廃校になった地域は、地域同胞社会も廃れていく。同胞社会の中心に、必ず朝鮮学校がある。朝鮮学校を前線で守る、発展させていく教員になりたいと思った」
妙香先生には、日本の学校に通い続けている在日コリアンの友だちもたくさんいます。
中には、日本での名前=「通名」をつかって生活している人もいるといいます。
朝鮮学校に通い、在日コリアンの同胞コミュニティの中で、朝鮮語の本名を名乗り、自らのルーツを学んだ経験を「幸せだと思う」と話します。
「わたしたちと手を取り合っていく存在を日本で1人でも増やしていけることが、若い世代の課題なのかなと思います」
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