2025.06.24
深める内容はシンプルです。
「いかなる状況下であっても、大切な相手とマンツーマンで向き合うことを、これからどんなときもどうか忘れないで」
……突然偉そうに書いてしまったけれど。笑
これ、あたしなりのグループもやもやの対処法でもあるんだよね。
何人かで付き合っていると、その集団性に押し流されて、ひとりひとりのありようが見えなくなってしまうことはままあります。
プライベートはもちろん、仕事だってそう。
そしてどうやらそれが、不自然な優先順位の発生や、独特の居心地の悪さといった「不協和音」を発生させてしまう、その原因となっているパターン、とっても多いみたいなの。
だとすれば。
あくまでグループとしての楽しみは、みんなで集まるときに存分に享受しつつも。
なんなら「あたしにグループは向いていない!」と、その享受に預かる機会を自分から選ばないというのなら、なおさら。
その集団のなかにいる、あるいは、その集団を通じて知り合ったひとりひとりと、「自分対その人」という単位でも仲を深め、信頼関係を築こうと試みておけば(あるいは、相手との仲を見定めた上で相性が悪い場合、「この人とはそれなりでいい」と自分から見切りをつけておくことができれば)。
集団の構成員として付き合っているときも、そうではないときも。
誰かとのこころよいつながりを、常に確たるものにすることができるんじゃないかしら?
狐狸庵さんの場合は、例えばなんだけれど、かつてのグループのメンバーたちの中で今でも連絡取りやすい人がいるのなら、ぜひコンタクトを取ってみてはどうでしょう。
何人かでの付き合いはもうせずとも、そういう個別の付き合いを続けることは差し支えないはず。
それがきっかけで、かつての集団と再びつながる日が来るかもしれない。
はたまた、全然関係のない新しい景色が、そこから見えてくるかもしれない。
未来につながる何かが開けていくんじゃないかなと、あたしは思うんです。
せっかくこの広い世の中で知り合ったんです。その出会い自体は、可能な限り大切にしながら。
集団に取り込まれない「相手」という個人の存在を忘れずに、今一度個別に対峙してみること。
そのトライが狐狸庵さんに、新しい絆のあり方を見せてくれるはず。
変えられない過去も、ひとつの土台にしながら。
狐狸庵さんが光ある方へと前進していくことを、相談を受けた身として祈っております。
というわけで今回は「グループでの友人付き合い」について、あれやこれやと思いを巡らせてみました。
人はひとりで生きるものではないし、なんならどうしても複数人で何かをせざるを得ないシチュエーションが、人生にはたびたび出てくるわけですが。
そんな中でも「この人と自分」という1対1の付き合い方があることを、こころのどこかでは忘れずにいたいわよね。
もうすぐはじまる下半期。
ここいらで読者の皆さんも、人間関係のあり方を見直してみるのもいいんじゃないでしょうか(自戒を込めて……笑)。
ではでは、また次のコラムで。
Sitakkeね〜!
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文:満島てる子
イラスト制作:VES
編集:Sitakke編集部あい
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満島てる子:オープンリーゲイの女装子。北海道大学文学研究科修了後、「7丁目のパウダールーム」の店長に。 2021年7月よりWEBマガジン「Sitakke」にて読者参加型のお悩み相談コラム【てる子のお悩み相談ルーム】を連載中。お悩みは随時募集しています。
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