2021.10.26

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0から貯蓄1,000万円!? お金が貯まる3つのステップ【FPが解説】

山々が紅葉し美しい秋を迎え、初雪のニュースも耳にするようになりました。さて、これからお金のかかる年末年始のシーズンがやってきます。人によってはボーナスが入る時期でもありますが、それもいつのまにか手元からなくなっている……そんな状況に心当たりのある方もいるのではないでしょうか。

今回の記事では、FP(ファイナンシャルプランナー)である筆者が“貯蓄”のポイントをご紹介していきます。目標金額はズバリ1,000万円。「お金を使うのは簡単だけれど、貯めるのは大変」と感じている皆さんに向けて、貯蓄1,000万円を達成するための3つのステップをお伝えします。

1:目標を明確にする

貯蓄の習慣がない方にとって、1,000万円という額は長い道のりに感じるはず。ただただ“将来に向けた貯蓄”と考えていると、緊急性もないので後回しにしがちです。

まずは何のために1,000万円を貯めたいのか、具体的に思い描いて目標を明確にしましょう。たとえば大好きな雑貨を取り扱うカフェを開業したい、海外の方をアテンドする仕事に転職すべくスキルアップのために語学留学をしたい、早期退職をして毎年海外旅行を楽しみたい……など、目標が明確であればあるほど達成しやすくなります。ご自身がその環境で生き生きと楽しく暮らしている姿を想像しながら、具体的に書き出してみてくださいね。

2:家計の中で貯蓄にまわせる金額を知る

働き方にもよりますが、毎月の収入はだいたい決まっていて、急激に増えたり減ったりすることはないと思います。目標を明確にしたら、続いて家計の中でいくら貯蓄に回せるのかを知りましょう。

まずは毎月の手取り額(給与として通帳に振り込まれる金額)、次に給与の振り込み前日に金融機関の口座に残る金額(貯蓄額)を書き出します。その作業を1年ほど遡ってやってみてくださいね。そうすると毎月変動はあるものの、各月にいくら残っているのかがわかります。ボーナス月も同様に、残った金額を書き出してみてください。毎月とボーナス月の残りの金額がわかったら、その二つを足し算することで年間の貯蓄額が把握できます。

なお、その年間の貯蓄額の半分は、緊急予備資金に回すことをおすすめします。たとえば壊れた家電の買い替え、友人の結婚式、出産祝いなど突発的な出費に備える資金です。これらも準備しておかないと、「足りないから使う」という思考になり、お金がなかなか貯まらないのです。

3:お金にも働いてもらう

たとえば1,000万円を10年で貯めようと思ったら、1,000万円÷10年で毎年100万円を貯蓄する計算になります。さらに100万円を12か月で割り、毎月約84,000円の貯蓄を行えば、達成できる計算です。期間を20年に延ばせば、月々の貯蓄額は約42,000円。貯蓄の期間が長ければ1,000万円を達成するための坂道は緩く(貯蓄額が少ない)、短い期間だと坂道は急こう配(貯蓄額が多い)となります。

ただし、年齢や所得、家族構成といった環境の違いにより、目標達成のためとはいえ普段の生活を切り詰めるのが難しい場合もあるでしょう。そんなときのためにも“お金にも働いてもらう”、つまり運用を行うのです。

たとえば金利3%(複利)の商品で20年間運用するとします。手元で積み立てると毎月42,000円の貯蓄額だったところ、毎月33,000円で1,000万円を達成する計算になります。すると月に9,000円、さらに20年間となると216万円もの余裕資金が生まれることになるのです。

金利の力って偉大です。今、あなたが積み立てのみで貯蓄をしているのであれば、お金は働かずに寝ている状態です。お金にも働いてもらう=運用することで、余裕資金を残しつつ増やすことができるのです。

まとめ

現在、金融機関の預金金利は0.002%ほどです。窓口で預金金利より高い金利の商品をおすすめされることも増えてきました。その商品が外貨建てや投資信託でしたら結果は変動します。変動のある商品は積み立てた金額以上に受け取れない、いわゆる元本割れのリスクもあり、運用は自己責任ということになります。

基本的にはコツコツ積み立てをしながら、長い時間をかけて増やしていくことでリスクの軽減が可能です。まずはお小遣い程度からスタートして、少しずつ運用成果が変動するという状況に慣れていくことをおすすめします。

文:FP鶴羽(ファイナンシャルプランナー)
HP:株式会社トリプルエム

【画像】ijeab / PIXTA(ピクスタ)

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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