サブメニューに関してもう一つ面白いのが、ここには「ギョウザはないがシューマイはある」という点だ。その事実を知らずに店に足を運び、メニューにギョウザがなかったら最初は面食らうだろう。ない理由はただ一つで、先代も先々代もずっとやってこなかったから。ただしシューマイについてはずっと受け継がれてきた。なじみの客の中にはシューマイ目当ての客も多く、仕込むときは大量に。繁忙期には1日6〜8キロ仕込むという。具材は玉ねぎと豚ひき肉のみとあくまでシンプル。メニュー名はただのシューマイだが、全幅の信頼を寄せる精肉店から仕入れるフレッシュな豚ひき肉がぎゅうぎゅうに詰まったゴロッとした風体は、思わず「肉シューマイ」と勝手に呼称したくなる。このように大衆中華店で毎日当たり前のようにシューマイを提供する店は、函館ではいまや稀少な存在である。
【鳳蘭】
北海道函館市松風町5-13
0138-22-8086
Vol,2はこちらから→リンク
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Peeps hakodate vol,137 「恋しい味。」より
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