2025.06.15
深める晴れていたものの、風が吹き冷え込んでいたこの日の羊蹄山。
北海道山岳ガイド協会の佐々木大輔理事長は、2人の装備が不十分だったと指摘します。
「気象によってはマイナスの気温になることもある時期。山の上で天候の悪化や気温が低下するときに対応する装備は必要だった」
2人はこの日の午前10時半ごろ、羊蹄山に入山。
しかし午後6時すぎ、「寒くて避難小屋に向かえない」と男性から通報があり、道警が救助しました。
北海道では、2009年7月中旬に大雪山系のトムラウシ山で、登山ツアーの参加者を中心に計9人が死亡。
この日の山頂付近は雨で、気温は約8℃。
20~25メートルの風も吹いていました。
佐々木さんは道内の山について、本州以上に低体温症への注意が必要だと指摘します。
まず北海道は緯度が高く、標高が同じくらいの本州の山と比べて、気温が低い傾向があります。
さらに高い木が育たなくなる「森林限界」も低く、風を遮るものが少ないのです。
こうしたことから、北海道の山に登るときは、本州の山と比べて1,000メートルほど高いつもりで準備するよう勧めています。
佐々木さんは登山の際に、雨具や保温性の高い衣類のほか、十分な食料も携行するよう呼びかけています。
※北海道の山に登るときは、クマについても知っておきましょう。「クマに出会ったら」「出会わないためには」の基本の知恵は、HBCのサイト「クマここ」で、専門家監修のもとまとめています。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年5月28日)の情報に基づきます。
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