そして雨の森といえば「カタツムリ」
雨の日の森を歩いているとあちこちからカタツムリが出てきます。
滝野の森で見られるカタツムリは主に3種類。
左からオカモノアラガイ、サッポロマイマイ、エゾマイマイ。
オカモノアラガイはフキなどの葉っぱの上。
サッポロマイマイは天敵の昆虫から逃げるために、木の幹にいます。
一番大きなエゾマイマイは天敵に襲われても殻を振り回して追い払う能力があるので地面にいることが多いです。
街にいるとカタツムリに出会うことはほとんどないと思いますが、雨の森を歩くと探さなくても簡単に見つかります。小さいころに見たカタツムリを見て「懐かしい!」と思えるだけでも雨の森に来る価値ありです!
このように、雨の日は雨の日ならではの光景に出会うことができます。でも、雨の森の1番の楽しみは、雨の森を五感で感じること。
晴れた日と違って、とても静か、と思いきや実は鳥の声が鳴り響いていたり、葉っぱに雨が当たる音を楽しんだり。また、霧がかかって幻想的な風景を楽しめたり、雨ならではの匂いがしたり、葉っぱについた雨の雫が顔に見えたりすることもあります。
このように、雨の森にはみなさんが想像している何倍も楽しめる要素が詰まっています!
ただ、雨の森を楽しむ上で大事なことは「決して無理はしない」ということ。
山の天気は変わりやすく、天気予報を見ていても予報以上に天気が悪くなることもあります。また、雨の日は気を付けていても滑るような場所があったり、霧で視界が悪くなったりすることもあります。
そして危険なのは「雷」です。滝野の森はところどころに避難所となる建物があり、スタッフが常駐しているので比較的安心ですが、山や公園以外の森に行く際は十分気を付けて、雨がひどくなってきたり雷で危険を感じた場合は、無理せずに避難場所を探すか引き返すようにしましょう!
ということで、今回は知られざる「雨の森」の楽しみ方をテーマにお伝えしてきました。
雨が降ることを「天気が悪い」と言ったりしますが、雨も自然の一部。
悪者にしてしまうのはもったいない!
わざわざ雨の日に出かけることで、いつもの森歩き以上の「非日常」を楽しんでみてはいかがでしょうか。
連載「森に行こう! ~身近な自然におもしろさが詰まっている~」
文:森の住人 KENTA
国営滝野すずらん丘陵公園 自然環境マネージャー。1978年札幌生まれ京都育ち。約6年間のサラリーマン生活を経て、森についての知識・経験ゼロの状態で滝野の森ゾーンの担当になり、様々なイベントの企画や広報、森づくりなどを担当。公園内にヒグマが侵入した際は専門家と一緒に現場の最前線で調査を担当。滝野の森staffXにて監視カメラを使った野生動物たちのリアルな様子などを発信中。
※掲載の内容は記事執筆時(2025年5月)の情報に基づきます。
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