2025.05.15
深める2025年3月のことでした。
すがるような思いで、道外から坂本さんを訪ねて来た女性がいました。
「堕ろすぐらいだったら、子どもを殺して何事もなかったかのように生きていくぐらいなら、おなかの子と一緒に死のうと思って…」
西日本のあるマチに暮らす、かえでさん18歳。高校の卒業式を間近に控えた2月。
思いがけない妊娠が分かりました。
「“堕ろすなら堕ろすでいいし”みたいな感じで、体を傷つけるのはこっちなのに…。“任せる”って、すべての決定権を投げ出されて、2人の子どもなのに…」
かえでさん自身は、避妊にも気をつけていたと話します。
就職も決まっていた中で妊娠の判明…。
途方に暮れる中、交際相手から告げられた不誠実な言葉は、かえでさんを深く傷つけました。
将来への希望を見出せず、相手との関係を断つと決めて、妊娠中絶も考えました。
しかし、病院での診察を受け、大きく心を揺らすことになります。
「エコー写真で胎嚢を見て、妊娠検査薬の線じゃなくて、赤ちゃんの姿を本当に見て、それで堕ろしたくないなって思って」
「私の母は母で、シングルマザーの大変さが分かってるから“結婚しなきゃ手伝わない、結婚はしないなら堕ろせ”って」
■彼氏からの「報連相」がなくてイライラ…どのように伝えれば意識してくれる?【お悩み#85】