2025.05.10
深める障害者就労支援施設には「A型」と「B型」の2種類があります。
「A型」は雇用契約を結ぶため、受け取る「給料」に最低賃金の保証があります。
一方、「B型」は雇用契約を結ばないため、障害の程度や状況に応じて仕事内容や働く日数・時間などを柔軟に決められますが、受け取るのは「工賃」と呼ばれる報酬で、最低賃金の保証はありません。
道によりますと、2022年度の道内の「B型事業所」の平均工賃は、時給換算で275円だということです。
プロテックの小松社長は「福祉システムに特化してきたなかで会計支援をしていると、収入の少なさに対して、費用の支出の多さっていうのを見てしまう」と話します。
「Omusubi」に出品している「B型事業所」のひとつ、札幌市南区の「お菓子工房ノワ」。
利用者は、施設スタッフのサポートを受けながら生地を混ぜたり袋詰めをしたりして、店頭販売用のほかネットショップ用の焼き菓子を作っていきます。
店員の1人が「すごく楽しいです。お客さんに『素敵なお店ですね』とほめていただいたときはすごくやりがいを感じる」と笑顔で教えてくれました。
このお店を運営している社会福祉法人藻岩この実会の湯澤みよさんは「Omusubi」の存在について、「親身になって私たちの施設のことも考えてくれて、1番安心して一緒にやっていける」と信頼を寄せています。
「Omusubi」ではオープンしてから3月までの7か月の間に600個以上の商品が売れました。
障害者の低賃金問題解決へ。「Omusubi」の取り組みは続きます。
プロテックの小松社長は「Omusubiを通して、障害者就労支援施設の現状を知ってもらって、品物を買ってもらえる。で、工賃が上がるっていう良い循環になることが私たちの目標です」と未来をを見据えます。
連載「じぶんごとニュース」
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年4月9日)の情報に基づきます。