本格的な自転車シーズンを迎え、注意しなければいけないのが盗難被害です。
その被害をある面白い「仕掛け」で防ごうという取り組みが行われています。
連載「じぶんごとニュース」
朝のJR滝川駅前の駐輪場です。
警察官が自転車に何やらタグを取り付けています。
そこには「犯罪心理学実験C」と書かれています。
さらに、こんな文言も。
「このタグは無施錠の自転車を盗難から守るためのお守りです」
これは、人の行動を変える「仕掛け」を研究する学問=「仕掛学」の理論を使った盗難被害防止の取り組み。
「仕掛学」とは大阪大学の松村真宏教授が提唱する学問で、仕掛けによって様々な問題を自ら進んで解決する社会の実現を目指すものです。
例えば、ゴミ箱の上にバスケットゴールをつけると、利用者が1.6倍に増えたという実験結果があります。
イタリア・ローマの彫刻「真実の口」の模型の中に消毒液をセットしたものでは、利用者が10倍以上になったということです。
そんな「仕掛学」の応用で、タグを見ることで、「自転車のカギをかける」という行動に移してもらう狙いがあるのです。
学生たちは、「これがついていたら怖いなって思います」「もし自分が盗もうとしている側だったら、やめようかなという気持ちになる」と話します。
雪解けとともに、その件数も増える自転車の盗難。
2024年に起きた5150件のうち、カギがかかっていない自転車が盗まれたのは6割近くに上りました。
滝川警察署生活安全課の山形彰寿さんは「意味深な言葉を書くことによって、盗もうとした人が怪しいなと犯行を思いとどまる。これをやることで少しでも自転車盗難が減って、皆さんにツーロックでカギをかけてもらえれば」
「仕掛け」で防犯意識は高まるか。少しの工夫で大きな効果が期待されています。
連載「じぶんごとニュース」
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年4月18日)の情報に基づきます。
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