2025.03.27
深める一方で、札幌市の、多様性を認め合う社会を目指す条例に対し、市民の一部からは「価値観の押し付け」、「外国人の受け入れによる治安の悪化」などを懸念する声が寄せられています。
武蔵野大学グローバル学部の神吉宇一教授は、「周りと同じ」をよしとする環境の中で育つ日本人は、多様性を受け入れる耐性が比較的弱いと指摘します。
「同じように考えて話ができる人たちなんだという接点を持っていくことが極めて大事。ちゃんと対話的にやっていく。どこまで認め、どこまでなら妥協できるということを折り合わせていくプロセスが『共生』だと思う」
トウフィックさんも、お互いの文化を消し合うのではなく、まずはお互いに知り話し合ってくことが、ともに暮らす社会に必要だと考えます。
「海外の人が来たらわからないことがいっぱいある。日本の文化はすごく良い文化だから私たちも習いたい。それを習う方法が欲しい。人間として一番大事なのは、相手のいいものは受け取って、自分を変える。話さないと、友達にならないとわからない。いろんなダイバーシティ(多様性)があればいいと思う」
「対話」をどう生み出すか、これからの社会に生きる全員が直面する課題です。
文:HBC報道部・泉優紀子
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は取材時(2025年2月17日)の情報に基づき、一部情報を更新しています。
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