2025.03.19

出かける

1頭の犬が、孤独な闇に包まれた心を解きほぐす… 映画『少年と犬』を見て頬を涙が伝った

荒波にのまれ、生きている人たち

佐藤彩アナウンサー

HBCアナウンサーの佐藤彩です。

「これは、再生の物語だ」というのが、最初に思った感想です。

©2025映画「少年と犬」製作委員会

多聞は、出会った人たちの心の闇に光を照らすような存在。
でも太陽のように明るく照らす、というより、静寂な夜の海を月明かりが照らして、光の道をやわらかく作っていくようなイメージの光です。

でも、それがうねりを伴う海だったら、月の光の道は、とても荒く、険しい道になる…。

©2025映画「少年と犬」製作委員会

本当はこんな状況になりたいわけじゃない、でもその中で生きなきゃいけない…多聞が出会う人たちは、荒波にのまれ、まっとうには生きられない辛さを抱えながら生きていました。
劇中で「守り神」とも言われる多聞は、そんな彼らと必然的に出会ったのだろうと思いました。

私はあまり事前情報を入れずに映画を見たため、タイトルの意味も、多聞がずっと「ある方角」を見ている理由も、見終わってようやくわかりました。

映画を見たあと、原作も読みたくなりました。小説ではあの展開はどう表現されているのか、とても気になったためです。
といってもここでその展開について伝えることは控えますが、原作を読むと、1本の映画になるとこの世界観になるということも、腑に落ちました。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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