HBCアナウンサーの佐藤彩です。
「これは、再生の物語だ」というのが、最初に思った感想です。
多聞は、出会った人たちの心の闇に光を照らすような存在。
でも太陽のように明るく照らす、というより、静寂な夜の海を月明かりが照らして、光の道をやわらかく作っていくようなイメージの光です。
でも、それがうねりを伴う海だったら、月の光の道は、とても荒く、険しい道になる…。
本当はこんな状況になりたいわけじゃない、でもその中で生きなきゃいけない…多聞が出会う人たちは、荒波にのまれ、まっとうには生きられない辛さを抱えながら生きていました。
劇中で「守り神」とも言われる多聞は、そんな彼らと必然的に出会ったのだろうと思いました。
私はあまり事前情報を入れずに映画を見たため、タイトルの意味も、多聞がずっと「ある方角」を見ている理由も、見終わってようやくわかりました。
映画を見たあと、原作も読みたくなりました。小説ではあの展開はどう表現されているのか、とても気になったためです。
といってもここでその展開について伝えることは控えますが、原作を読むと、1本の映画になるとこの世界観になるということも、腑に落ちました。
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