かつて国華山 高龍寺(船見町)の境内に住み着いていた猫の親子・ミケとトラは、もしかすると一時期は函館でもっとも有名な猫たちだったかもしれない。
この寺の僧侶が撮影して毎日SNSに投稿していたその親子や近隣で生きる猫たちの姿はたちまち反響を呼び、全国から会いに来る参拝客がしばらく絶えなかったほど。2024年秋、それらの写真をパネル展示した『四・季・点・猫』が高龍寺で開催され、大勢の来場客で賑わったのも記憶に新しい。
撮影を担っていたのが高龍寺の僧侶・守永辰良さん。2020年の秋ころから始めた撮影は、当初スマートフォンを使っていた。
「毎日投稿していたので、猫たちが毎日寺にいると思っていた方がいたかもしれませんが、実際は飼っていたわけではありません。だから2週間以上姿を見せないことも珍しくなかった。わたしの感覚としては1ヶ月あったとして、まともに撮影できるのはトータルで1週間くらい。案外シャッターチャンスがないんですよ。だからチャンスがきたときは、できるだけしっかりと撮りためたいと思ってミラーレスのカメラを買いました」
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