2025.03.23

食べる

平日の開店直後にも関わらず沢山の人が…親子4代で受け継ぐ味 長万部名物「浜チャンポン」50年の魅力【今日ドキッ!】

誕生の手がかりを探りに、長万部町へ

誕生の手がかりを探りに、長万部町にある三八飯店の本店へ。
こちらもお昼時の店内は満席の盛況ぶり。
函館から車で2時間かけて来た人も。

函館から:「これを食べに来ました」

函館から:「仕事の途中にお昼ご飯に立ち寄ったのが初めて。美味しかったので家族連れてまた食べようって感じで来ましたね。」

その味を創業から守り続けているのが、白石店 店長の悠貴さんの父であり、3代目の北村康幸さんです。
「浜チャンポン」誕生は、まだ康幸さんが生まれて間もないころ…

三八飯店 3代目 北村康幸さん:「昭和40年代半ばだと認識しているんですが…寿都漁港のすぐ上に旅館と食堂があったんですよね。」

今から半世紀ほど前に、康幸さんの祖母のタケさんが営む食堂で誕生。
食堂で出していたラーメンがきっかけでした。

三八飯店 3代目 北村康幸さん:「そこに来たお客さんが、釣った魚をラーメンの中にトッピングとして入れてくれって出来上がった原型が“浜ちゃんぽん”っていうのは、小さいころに聞いた話ですね。」

そこから海鮮を豪快に乗せた浜ちゃんぽんが寿都町で誕生しました。

スープは鶏ガラ、豚足、数種類の野菜を4〜5時間煮込んで作る清湯(チンタン)スープ。
透き通ったスープを作るために弱火で煮込み、沸騰させないようにすることがこだわりなんだそう。

そして、魚介を生のままスープに入れることでうまみを引き出します。
ホタテなどから出る出汁により、味付けはシンプルな調味料のみ。

半世紀ほど経ちますが、原型は変わっていないんだそう。

その後、父の紘之さんが長万部町にお店をオープンしました。
なぜこの町に決めたのかというと…

三八飯店 3代目 北村康幸さん:「昭和58年頃、まだ長万部はですね、国道5号線1本道しかなくて、まだ高速道路も通ってない。カニのお土産屋とかドライブインとか、本当ににぎやかな通りでして。」

町の賑わいに目をつけて長万部町に独立を決めた先代の紘之さん。

浜ちゃんぽんに並ぶ創業当時からの人気メニューがあんかけ焼きそばです。
こちらもお店の顔となり大盛況。
トラックの運転手や観光バスの団体客、家族連れも多く訪れる人気店になり、経営は順風満帆でした。

開業から4年後には、「この味を札幌でも食べたい」というお客さんの声もあり、大都市札幌に進出!
しかし、そんな三八飯店にピンチが訪れます。

三八飯店 3代目 北村康幸さん:「やっぱり一番ひどかったのは高速道路が開通して国道5号線が1本ではなくなったっていうのは…これからどうするんだろうっていう。」

1997年に長万部町に高速道路が開通し、その影響で、国道5号線の交通量は激減。
三八飯店は大打撃を受けました。
そんなピンチを救ったのは…地元の常連客!

町外からの利用客が激減するなか、地元のお客さんは変わらずに足を運んでくれました。

三八飯店 3代目 北村康幸さん:「地元の人はこれだけいてくれたんだなっていうのはその時すごく強く感じましたね。」

コロナ禍も地元の漁師さんと店前でテントを張りテイクアウトの営業をするなど、地域とのつながりを深めました。

三八飯店 3代目 北村康幸さん:「商売もそうなんですけど、人間関係ってやっぱり長くやっていくと“育てられ育て、また育てられる”っていうサイクルが生まれてくるんですよね。それが田舎で商売やってる醍醐味なのかなって。」

今日ドキッ!

HBCテレビにて毎週月~金曜ごご4:50~7:00に放送中。みなさんと一緒に毎日のドキドキを探しに行きます!最新のニュースや天気、スポーツ情報など丸ごと「北海道」にこだわる情報報道番組です。

https://www.hbc.co.jp/tv/doki/

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