三好さんがお菓子の世界へと飛び込むきっかけとなったのは、出身地である大阪のホテルにケーキバイキングを食べに行ったときのこと。
その光景に衝撃が走ったといいます。
三好塁さん:「家が貧乏だったので、そんなにケーキを食べる機会がなくて。で、ケーキバイキングに行ったときに、こんなにきらびやかな世界があるのかと…お菓子が並んでいて、それを嬉しそうに取っている方たちを見たときに、“自分はこれを作る人になりたい”ってすごく強く思ったのが、高校3年生のときですね」
大学に進学した三好さんは、在学中の4年間ケーキ店でバイトを続け、卒業後は大阪の洋菓子店に就職しました。
その後、関西の菓子業界でトップを走る京都の店で働く夢を叶えますが、そこで三好さんは早朝から深夜まで続く勤務に疲弊し、お菓子作りへの情熱が見えなくなってしまっていました。
三好塁さん:「もうお菓子を作るってなんだろう…みたいな。なんのためにやっているのか分からない。で、辞めることになるんですね」
その後、お菓子作りとは無縁の老人介護福祉施設で働くことになった三好さん。
ある日、ふと自分を見つめ直す旅に出ることを計画します。
それが北海道だったのです。
三好さんは次第に北海道への移住を考えるようになりました。
その時、三好さんの気持ちを後押ししたのは、大阪の福祉施設で働いている時に出会った妻の香織さんでした。
一度はすべてを失ったお菓子作りへの情熱がゆっくりと戻っていった三好さん。
2019年、由仁町に小さな店を構えたのです。
番組スタッフ:「何を買われましたか?」札幌から来た客:「僕は朝焼きフィナンシェですね」
番組スタッフ:「いつどのように食べられますか?」札幌から来た客:「いやもうもうすぐ食べます。車の中で」
札幌から来た客:「いただきます。ん!ん!?サックサク!」
札幌から来た客:「バター感が強くて…うまっ!焼きたてだからすごい、ちょっとナッツ感があるかも知れない。これ、めっちゃ好き」
三好さんにもう一度、お菓子作りに携わる気持ちを戻させたのは、ここ「由仁町」だったのです。
三好塁さん:「この由仁町の空気がそうさせたのかなと思います。やっぱり大阪にいた頃とか京都にいた頃とは全然違うこの景色と空気」
三好塁さん:「人の感じも全然違うので、自分の中に眠ってたがお菓子への思いがまだあったんだなっていう…ゼロになったと思ってたんですけど、とろ火のようにあったのかなとは思います」
住所:北海道由仁町熊本231
電話:0123-76-9676
営業時間:午前11時~午後4時
定休日:月・火
由仁町の中心部から国道234号線を苫小牧方面へ4キロほど走ると右手にJR古山の駅が見えてきます。
駅を越えてすぐの信号機を左に曲がって少し走ると、左側に古民家が見えてくるので見逃さない様に!防雪柵があって見えにくいので注意です。
由仁町は札幌からも1時間程度。
これから徐々に雪も解けるので春のドライブに先にいかがでしょうか?
※掲載の内容は番組放送時(2025年3月13日)の情報に基づきます。