3月に入って日ごとに日差しの力強さが増し、きょう3月12日(水)は札幌で今年一番の11・6度まで上がるなど、春を感じる日も増えてきてきましたね。
すでに道内は雪どけシーズンに入っていますが、タイヤ交換や衣替えなどこの時期の悩みごとの一つに雪かき道具の片付けもあるかと思います。
では、札幌で最後に雪かきが必要な日はいつになる?
私、HBCウェザーセンターの気象予報士・篠田勇弥が、過去のデータや最新の情報をもとに、予想してみました!
連載「気象予報士コラム・お天気を味方に」
札幌の積雪は例年、2月下旬頃にピークを迎え、3月に入ると積雪が減っていきます。
というのも、3月の間、札幌の最高気温は一日で0.2度~0.3度ずつ上がり、最高気温の平年は3月1日が2.0度に対し、3月31日には7.8度まで上がるのです。
札幌の根雪が終わる平年は4月2日なので、札幌では積雪のピークから1か月ちょっとで雪がほとんどとけてしまうことになります。
札幌で最後に一日5センチ以上の雪(軽い雪かきが必要)が降った日を調べたところ、2014年を最後に4月以降は観測しておらず、過去10年の平均は3月17日頃となっています。
つまり、近年の札幌では3月下旬になれば、雪かきが必要なほど雪が積もることはほとんどないということが言えます。
ズバリ、札幌の今シーズン最後の雪かきは、まさに過去10年の平均と同じ3月17日頃となりそうです。
今後の道内は、あす13日の雨のあと、いったん寒の戻りで、14日金曜日ごろは札幌でも少し雪かきが必要となりそうです。その後も来週前半にかけて上空に寒気が居座りますが、来週後半になると寒気が抜けて再び季節が大きく前進しそうです。
来週後半、再び暖かくなる頃からスノーダンプなど大きなものから少しずつ片づけを進めてもよいかもしれません。
札幌で来週以降、雪かきが必要なくなったとしても、まだまだ雪が降ることはあります。
札幌でシーズン最後に雪を観測するのは平年で4月21日と、大型連休前でも雪が降ることは珍しくはないのです。朝晩は冷えて路面凍結の恐れもあるため、タイヤの交換時期は慎重に決めるようにしましょう。
文: HBCウェザーセンター 気象予報士 篠田勇弥
札幌生まれ札幌育ちの気象予報士、防災士、熱中症予防指導員。 気温など気象に関する記録を調べるのが得意。 趣味はドライブ。一日で数百キロ運転することもしばしば。
HBCウェザーセンターのインスタグラムでも、予報士のゆる~い日常も見られますよ。
連載「気象予報士コラム・お天気を味方に」
天気予報のほか、天気に合わせた服装の選び方のヒントなど、HBCウェザーセンターの気象予報士が暮らしに役立つ記事をお届けしています。
画像:PIXTA
編集:Sitakke編集部ナベ子
※掲載の情報は記事執筆時(2024年3月12日)の情報に基づきます
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