週末には、やや気温が上がりそうですね。
毎年、春が近づくこの季節には、カエデなどの木から樹液がしみ出し、夜になって冷え込むと、しみ出した樹液がツララのようになります。
樹液ツララは、シマエナガのほかにも、ハシブトガラやヒヨドリなどの大好物です。
「きょうの1枚」に選ばせていただいたお写真は、シマエナガがパタパタと羽ばたいて、空中の同じ位置をキープする、ホバリングという状態です。
世界の鳥の中で、最もうまくホバリングするのは、ハチドリという小さな鳥です。
翼を8の字に動かし、空中にとまるようにして、花の蜜を吸います。
日本の鳥では、水の中の魚を狙うカワセミの仲間や、花の蜜を吸うメジロ、虫を食べるキクイタダキ、シマエナガなどが、上手なホバリングを見せます。
ヒヨドリもホバリングをするのですが、あまり上手ではなく、せっかくの樹液ツララに、ぶつかって折ってしまったりして、シマエナガがやって来るのをいまかいまかと待っているカメラマンを、がっかりさせることもしばしばです。
後ろ足で、アタマをかきかきしているところをパチリ!
カメラ目線で、しかも、ウインクをしているかのような、とってもかわいらしい表情を見せてくれましたねー。
森を歩いていると、木の上から「ギシギシギシギシ…」という音が聞こえることがあります。
エゾリスが、クルミを割ろうとして、クルミの〝継ぎ目〟を歯で削っている音です。
〝継ぎ目〟をぐるりと削り終えて、パカッと2つに割れるまでは、10分以上もかかるのではないでしょうか。
しかしその音を聞きつけて近づくのは、リス好きの人間だけではありません。
もうすぐクルミが割れる!というのを見計らって、それを横取りしようとするエゾリスもいるのです。
クルミを横取りされてしまい、何が起こったのか理解できないような顔で目をぱちくりさせている子を何度か見たことがありますが、あまりにも気の毒すぎて、目と目を合わせるのが気まずいくらいです。