食べているのは、イタヤカエデの実(?)でしょうか。
イタヤカエデのタネは、風に乗って遠くまで運ばれるようにと、実には、羽というかプロペラのようなモノがついています。イタヤカエデといえば、これからの季節には、気温の上昇で、幹からしみ出したメープルシロップが、つららのようになって、シマエナガをはじめたくさんの鳥たちが集めることでも知られています。
なのでおそらく、タネも、かみしめるとほんのりと甘い味がして、それでエゾモモンガたちにも人気なのかも知れません。人間にとっては、美しく紅葉して秋の訪れを感じさせてくれ、鳥やモモンガたちにとっても貴重な存在。
イタヤカエデは、偉大です!
キャプションに「これから長く厳しい冬に立ち向かうエゾシマリスの姿です」とありました。
おそらく大雪山で、撮影なさったお写真かと思われます。
エゾシマリスは、こんなに小さいのにもかかわらず、近所の公園などでも姿を見かけるし、標高2000m近い大雪山などにも暮らしています。
9月中旬頃から、冬眠のための準備を始めて、巣穴にたくさんのごちそうをため込んで、冬眠の間は10日に1回くらい目覚め、食事をし、排泄をして、また眠りと…、冬眠の期間は、おおよそ200日前後にもなります。
冬眠を終えるとすぐに〝恋の季節〟です。
エゾシマリスのオスは、冬になる前に、意中のメスを決めてから冬眠に入り、春にはメスが目覚めるよりも早く目覚めて、メスが起きてくるのを待っているのだそう。
メスは、そのあと出産、子育て。
子別れをする頃にはもう、次の冬眠の準備をしなくてはなりません。
目覚めているのが、1年でわずか150日くらいしかないので、目覚めているときのエゾシマリスはほんとうに毎日が忙しそうにしています。