2025.02.07
出かけるそんな気持ちになったのは、松たか子さんの魅力が光っていたのも大きいと思います。とても自然なのです。20代のカンナを演じているときも!
冒頭の暗く、苦悩しているような、虚無感にすら見えた表情のカンナと、その後、自分のすべきことを見つけて生き生きとしていく表情の変化は、松たか子さんだからこそ表現できちゃう凄みなのでしょう。
カンナは、たまたまタイムトラベルできる術を知って、彼の未来を変える旅に出かけました。ただ、私の知る限り、そのファンタジーの世界線に現実の私たちはたどり着けません。
でも、タイムトラベルができない私たちにだって、今できる範囲でモヤモヤを解消する手段が、きっと自分の中にあるはず!
カンナのような勇気を持った行動も、きっと今からでもできる!
運命の糸を結んでいく点の一つひとつ、どこを通っていくかは、結局自分次第!
そう思わされました。
なかなか気付けないかもしれない、ささいな日常の幸せに目を向けてみることも、そのひとつ。
人生「あのときこうしていれば」と後悔したり、「あのときに戻りたい」と思ったりする瞬間は多々あるけれど、その気持ちを持っているからこそ、人を思いやることができたり、自分が変われたりすることもある、と教えてくれている感じがしました。
“あのとき”自体には戻れなくても、その“あのとき”から続くであろう世界線とは別の、違った形の“あのときの続き”を自分で作っていけたら、自分が好きと言えるような未来に進んでいけるのではないでしょうか。
ちなみに、カンナの少し下の年代という私の視点での個人的な感想ですが。
15年前の夫に恋をしたカンナ…つまり年の差があるわけですが、心が共鳴して惹かれ合う運命の相手には、年齢は関係ないのかも、とも思いました。
となると、年齢で相手を見る、そんなフィルターはいらないのかも?希望を持ってもいい!と、ふわっと背中を押されたような気持ちになりました。笑
どの年代の人でも、恋愛や結婚生活がうまくいっている人も、そうでない人も、ちょっと失敗しちゃった人も、まだ何も始まっていない人も、それぞれの視点で心に響く、共感ポイントがきっとある…そんな作品だと思います。
それが、今の私にはドンピシャだった、ということで…涙の嵐。
いい恋をしよう。笑