北海道のあす2月5日(水)の天気と、週間予報を、HBCウェザーセンターの児玉晃(こだま・あきら)気象予報士がお伝えします。児玉気象予報士が描いた、独特なイラストとともに…。
十勝地方では記録的な大雪になっています。原因は低気圧です。
こちらは4日、午前3時の天気図です。北海道の西と三陸沖に低気圧があります。低気圧付近は等圧線に沿って反時計回りに風が吹くので、道東に向かって南風が吹きました。海を渡る風で雪雲のもととなる水蒸気をたっぷり含んでいます。風も強かったため湿った空気がどんどん供給され、雪雲が発達しました。
また、低気圧の動きが遅かったため、長い時間、同じような場所で、強い雪が降り続きました。帯広では午前9時までの12時間、一晩で120センチの雪が降りました。これは国内のアメダスでも観測したことのない降り方となりました。
十勝の大雪の峠は越えていますが、道内は今後も大荒れの天気が続きます。あす5日夜9時の予想天気図を見ると、北海道の北に低気圧が進み、反時計回りの風で西風が吹くため、あすにかけては日本海側や太平洋側西部で猛吹雪や大雪、高波などに警戒が必要です。
これから降る雪の量です。
あす午後6時までの24時間に、暑寒別岳や積丹半島周辺、渡島半島の森町や大沼周辺、日高地方の山沿いで紫色の30センチ前後、局地的に50センチの大雪のおそれがあります。湿った雪による着雪停電や交通障害、車の立往生にも注意して下さい。
児玉)積雪は40センチを超えています。釧路のお隣、白糠町ではきょう午前11時までの12時間に観測史上最多となる69センチの雪が降りました。あすは天気回復です。
では、あすの天気と気温です。
日本海側や太平洋側西部は大雪や吹雪に注意、警戒が必要です。道東方面は晴れますが、大雪の影響が残るため、無理な外出は控えましょう。
あすの時間ごとの天気。道央・道南からです。
札幌の雪は弱いですが、倶知安はまとまった雪になるでしょう。江差は猛吹雪に警戒、函館や浦河もふぶいて、10センチから20センチの雪が降りそうです。
道北・空知です。
昼頃は薄日の差す時間もありますが、夕方以降広く雪が降ります。夜はしだいに雪や風が強まるでしょう。
道東・オホーツク海側です。
広尾で弱い雪が降る他は晴れるでしょう。大雪となった道東では、雪がやんでもストーブの給排気口が雪でふさがれていないか、こまめに確認して下さい。