「市内から南茅部に向かう途中の山の中に、魚がうまい料理屋がある」そんな噂は少し前に聞いていた。噂そのものがとても魅力的な内容のため、近いうちに行かねばと思っていたところ、耳の早いブロガー数人がすでに足を運んで記事にしていた。オールドメディアらしく完全に出遅れた形である。しかし今回、ようやく腰をすえて紹介できる機会が巡ってきた。すでに取材前の下見の段階で、ここには本当のご馳走があることがはっきりしたため、ここを取り上げるにはこの特集テーマこそふさわしい。
函館市内から上湯川町に入り、道道83号(函館南茅部線)をひたすらまっすぐ走ると、徐々に構造物が消えていき人里離れたエリア・米原(まいはら)町に入る。別項でも説明するが、あるポイントで右の脇道に入り、数百メートル先にポツンと建つピンク色の一軒家が噂の料理屋『えみちゃんの店 笑和』だ。
かなり街中から離れているような説明で煽ってしまったが、実際のところは函館の中心地から車で20〜30分程度、空港がある高松町からは10分程度で着くので、さほど距離は感じない。それでいて自然に囲まれた周辺風景の効果で、「ずいぶん遠くに来たもんだ」とちょっとした旅気分まで味わうことができる。
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