2025.02.14

食べる

食べたい料理と酒を自由に、好きなだけ、賑やかに。|改めて噛みしめる「ビストロ」というご馳走。②【函館】

いい食材が手に入る、道南の土地の環境が“ご馳走”

食材の調達もまたしかり。肉も魚も野菜もすべて道南近郊のもので、時には付き合いのあるハンターがとってきた鹿や鴨を使い、誰かが釣ってきた海魚や川魚も日常的に手に入る。

「ほとんどの函館の料理人が思うことですけど、この土地で飲食店をやってて食材に困った試しがないんですよ」

「ブリのムニエル」焦がしバターのアーモンドソースをたっぷりかけて。「このブリも友達が釣ってきてくれたやつです」と笠原さん。

笠原さんの話を聞けば聞くほど、いい食材が容易に手に入る道南という土地の環境そのものが、すでに“ご馳走”であることを思い知らされる。

「十勝マッシュルームのアヒージョ」通年にわたってHAKUを代表する定番料理。

今回の特集の裏テーマ「ビストロの定義」そして「函館はなぜビストロが少ないのか」という質問を笠原さんにぶつけてみると

「それって普段から僕自身も考えていること。なんで少ないんだろうって。こんなにいい食材がたくさんあって、レストランだってそれなりの数が揃ってるのに。ビストロっていいジャンルだと思うんですよ。レストランであればコースで出てくる料理が、単品で自由に選べて、好きなだけ食べられる。そしておいしいワインがそばにある。ワイワイやっても全然OKですしね。僕はお酒が相当好きだし(笑)、もちろん人がつくる料理も好き。ビストロは自分にとっては理想の場所ですよ」。

peeps hakodate

函館の新しい「好き」が見つかるローカルマガジン。 いまだ開港都市としての名残を色濃く漂わせる函館という街の文化を題材に、その背後にいる人々を主人公に据えた月刊のローカルマガジン。 毎号「読み物であること」にこだわり、読み手の本棚にずっと残り続ける本を目指して編集・制作しています。(無料雑誌・月刊/毎月10日発行)

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