先の8月、大森浜の一角で映画上映会が開かれた。開催者はサンドイッチと古着の店『CASANOVA』(宇賀浦町)の蒲生夫妻。映画は、80歳の現役カリプソ歌手、カリプソ・ローズの半生を描いたドキュメンタリー・ムービーで、冒頭から映し出されるカリブ海の映像に、大森浜の波音や磯のにおいがやさしく臨場感を添えた。
もともと蒲生さんには、店の裏手に広がる大森浜での映画祭の計画があったという。「コロナでやむなく中止になったんですけどね。そのことを残念に思ってたところに、カリプソ・ローズの映画を知りました。個人的に観たい作品でしたが、調べたら配給会社が自主上映してくれるところを探してて。未経験でも構わないってことだったので、今回の開催に至りました」
なお、この上映会は、純粋に海辺で同作品を鑑賞することに徹し、料金から徴収するのは著作権料と、ほんの少しの経費だけだった。「料金を抑えるために、椅子もお客さん各自に持参いただくようお願いしましたね。ただ、初めての開催でしたので、映画を観る環境づくりがうまくできるか心配でしたが、今回やってみて、反省点を含めいろいろと見えてきたので、次回以降につなげていけたらと思います」
CASANOVAでは定期的に音楽イベントも開催しているが「もともとの映画祭の計画はその延長線上にあるものですね。日中はライブや出店があって、夜は映画観賞という、大森浜で1日遊ぶことをメインにしたイベントを、いつか開催してみたいって考えてます」。
住所:函館市宇賀浦町7-7
Instagram: casanova_hakodate
Twitter: @CASANOV42538927