2024.12.26

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「40代、もう一度恋をする」-元カレが隣に越してきた!?北海道・室蘭を舞台にした話題作『隣の元カレくん』作者が語る胸キュン物語の裏側とは

マンガ家への第一歩 - 産後の“閉ざされた日々”から夢への再出発

マンガMeeで連載中の「隣の元カレくん」 (c)ago/集英社

—agoさん、今日はよろしくお願いいたします! 『隣の元カレくん』が大人気ですね。30代からマンガを描き始めたそうですが、きっかけは何だったのですか?

小学生の頃からマンガ家にはなりたかったんですけど、大学ノートに描く程度。マンガを完成させたことはなかったんです。でも絵が好きだったので、美術系の大学に進みました。卒業後はそのまま企業に就職して、25歳で結婚を機に北海道に来たんです。もともとは茨城県出身です。

30歳を過ぎたあたりで第1子を出産したんですけど、産後になんとなく鬱々として。閉ざされた世界にいるみたいな気持ちになる時があったんです。 日中話すことと言えば子どもに「バブバブ〜」くらい。大人とどうやって話したらいいか分からなくなっていました。

そんな時に、家にいながら何かしようと、マンガを読んでいたら描きたくなったんです。原稿用紙とかカラス口とか、マンガを描く道具を買いました。全部アナログな道具ばかり。昭和生まれなもので・・・・・・。

agoさんが初めて買ったマンガ用画材

—その時からデビューしようと考えていたのですか?

どこかに送ってみようかなっていう気持ちはありました。実際に30ページくらい描いたものをマンガ雑誌の編集部に送ったりもしていました。その時に一度、担当の編集さんがついてくれたんです。デビューに向けて頑張ろうかなっていう時に第2子の妊娠が分かって、結局また描くのを辞めちゃったんですよね。

人生の転機 – “推し”が背中を押してくれた「マンガ家」への夢

アナログ原稿時代のマンガ

—2人目のお子さんが生まれてから、マンガを再開したのですか?

産後半年くらいは何もできませんでした。でもマンガを読んではいたんですね。当時、完結したばかりの『進撃の巨人』にどハマり。読後も興奮が収まらず、「この子たちは、私が幸せにしてやる!」みたいな気持ちになって、ファンアートを描き始め、そういったコミュニティとかに参加して…“推し活”を楽しんでいました。iPadを買って、アプリも入れて仲間に使い方とか教えてもらって。すごく上手な“神絵師”さんたちの作品を眺めては、いろんな技術を学んだりしていました。

—すごいところにハマりましたね(笑)。それがいつからオリジナルを描き始めることに?

ファンアートを楽しむ一方で、私には別の“推し”がいたんですよ。「モーニング娘。」の楓ちゃん(加賀楓さん)推しだったんです。その楓ちゃんが、「モー娘。」を卒業することになったんです。ものすごくショックでした。でも卒業の理由が、「夢を追いかけるため」だったんです。夢のためかぁって考えたときに、あれ?私の夢って何だっけ? って人生を振り返るみたいになって。そうしたら、「あ!マンガ家になることだった!何やってんだ、私!」と思い至って、改めて「オリジナルを描こう」と思ったんです。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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